ケミカル51
サミュエル・L ・ジャクソン兄貴が全面プロデュース、本当にやりたかった映画はこれだぜ! バーン! ということで、演じるはコカインやら LSD やらより「51 倍ぶっとぶ」ドラッグを発明した天才薬剤師、イギリスでギャングに処方を売りつけようと、リバプールで大暴れだぜ! ババーン! 現地で迎えるのはダメギャングを演じさせたら天下一品、ロバート・カーライルだぜ! バババーン!! と、サミュエル兄貴とカーライルのバディ・ムーヴィーってだけでワクワクですね。
さて、空港にサミュエル兄貴を迎えたカーライルは言います。
- カーライル
- 「どうだい、飯でも食わねえか? フライドチキンとか」
- サミュエル
- 「食わねえ。飯ならフランスで食う」
- カーライル
- 「はぁ? フランス人だってアメリカを嫌ってるんだぜ」
- 私
- 「あーはっはっはのは!」
…って笑いすぎですか? なんだかよくわかりませんが、アメリカ黒人とリバプール野郎のカルチャーギャップというか、国民性の違いをネタにしている、というか、リバプールに降り立ったサミュエル兄貴というだけでかなりおかしいですな。監督は香港出身のロニー・ユー、つまり香港人がアメリカ人とイギリス人をお笑いのネタにしているのであった。また、カーライルは大のサッカー好きでリバプール FC を応援、コートの下は真っ赤なユニフォーム、というところなど、サッカー好きも見逃せないのではないでしょうか。
微妙に“ブリット・ムーヴィー”テイストを漂わせつつも紛れもないサミュエル兄貴のワンマン映画であり、ドラッグ肯定につながりかねないサミュエル兄貴の言動に冷や冷やしつつも、キルト・スカートにタートルネックのセーター、赤いぼんぼりのついたベレー帽という出で立ちに軽い眩暈を憶え、「サミュエル兄貴、最高だぜ」と一人ごちたのでした。
音楽もテンポよろしく、お前ら、アクションも見事にこなすサミュエル兄貴の大活躍を見てください。『ノッティング・ヒルの恋人』のスパイクことリス・エヴァンスも出演。バチグンのオススメだぜ。
☆☆☆★★(☆= 20 点・★= 5 点)
(BABA)