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 Movie Review 2002・12月10日(TUE.)

TRICK

 テレヴィドラマの映画版といえば、意外に面白くてテレヴィ版もついつい見ちゃった『踊る大走査線』とか、テレヴィ版を見てないと何が面白いのかさっぱりわからなかった『ケイゾク』なんかがあって、果たして今回はどうか? ババーン!

 結果からいうと、なかなか面白かったのです。天才物理学者(阿部寛)と自称売れっ子天才奇術師(仲間由紀恵)が、「超常現象」のトリックを暴いていくという設定で、随所に数学パズル、論理パズルが散りばめられ、好き者にはこたえられないものになっている…かというとそうでもなく、マーチン・ガードナーの数学パズル本を読んだことのある人なら、ネタがバレバレだったりするし、そういう数学・論理パズルが小粒で即座にタネあかしされてしまうのは、テレヴィ的な脚本づくりなのかしら? 謎をググーッとひっぱって、クライマックスどんでん返しでパーッと霧が晴れるがごとく解決していただきたい、という気もしますが、懐疑主義の立場をつらぬくドラマは滅多にないので、面白かったのですよ。

 私が苦手だった『ケイゾク/映画』堤幸彦監督なのですけど、『溺れる魚』では、日活アクションにオマージュ(何?)を捧げたりとなかなかがんばり、今回も、微妙に鈴木清順タッチですねー。ってそんなことはどうでもよくて、いちいちツッコミを入れる仲間由紀恵や、マジボケの野際洋子に笑わせていただきました。阿部ちゃんも最高です。

 で、とりあえずヴィデオで(DVD で?)テレヴィシリーズの方も見ようかしら。テレヴィ版を見てなくてもオススメです。

☆☆★★(☆= 20 点・★= 5 点)

BABA Original: 2002-Dec-10;

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