サウスパーク 無修正映画版
クソ、最高じゃん! 新年早々『PARTY7』で、ああ、ボクは「絶妙なユーモア」が分からぬ大人になってしまったのだ、と途方に暮れていたところに現れた、心あたたまるアニメ長編劇場版。日本では WOWOW で日本語吹替版が放送されており、ビデオも発売されているらしいが、これは見てない。見てなくても大丈夫。
おならプップップー、とかでギャハギャハ笑っているのもどうかと思うが、メチャ適当な切り紙キャラクターが、ビッチ、ファック、シット、バーブラ・○トライサンドなど日本でもお馴染みの放送禁止用語を連発するのが痛快。字幕も頑張ってるぞ。日本では「R-15」らしいが、『バトル・ロワイアル』同様、お子様こそが見るべき映画だ。で、小学生がこの映画を見た後、母親に聞くのだ。「母ちゃん、ク○トリスってどこにあんねん?」。うっとりするほど心あたたまる光景ではないか? ないか。
汚い言葉のオンパレードだけ、ではなくて、どういうわけかキッチリとアメリカ映画伝統のミュージカル仕立てになっており、“Blame Canada (カナダ、氏ね)”、“Uncle Fucker (おじさんとやりまくり)”など名曲満載。劇場を出る頃には思わず口ずさんでしまうのだった。
「言葉狩り、検閲はやがて戦争へとつながり、独裁者の誕生を招くのだ」と、ごく普通のメッセージもこめられていたりする。というか「戦争反対」とさえ言っておけば、どんな下品・差別的な冗談も許されるんじゃないか? という計算が少々見え隠れするのは、どうかと思う。しかし、脚本にヒネリが効いており、仕上げがチープで会話は「汚い」けれど、ウェルメイドな映画なのだった。監督+脚本のトレイ & マットの実写作品も見てみたいところだ。
新年、家族連れには絶対の自信を持ってオススメ。
BABA Original: 2001-Jan-16;
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