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Text by 小川顕太郎
2006年01月12日(Thu)

現代京都書作家展
書・篆刻

 大丸ミュージアムKYOTOに「第四十一回 現代京都書作家展」を見に行く。これは新春恒例の催しで、本来なら京都で書を勉強してゐる人は必ず出掛ける性質のものなのだらうが、私は不熱心なので今年初めて足を運んだのである。

 現在京都書壇で活躍してゐる書作家の人たち100人以上の作品が、ズラリと並ぶ。ま、そもそもほとんどの人を知らない。名前を知つてゐるのは10人足らずであらうか。そんな事はどうでも良いとして、なんとも保守的な作品群だ、といふのが感想。書の世界とはそんなものかもしれないが、何点かの目をひく作品があるとはいへ、全体に些か退屈。なんて事を書くと、それはお前の鑑賞能力が低いからだ! といふ叱咤を受けるかもしれないが、それはさうかもしれないので、甘受します。が、ひとつだけ言はせて貰へば、書作品といふのはもちろん字・文章を書くのだけれど、さういふのは大抵古典からとつてきてゐる。それは良いとして、中には自作の文章を書く人もゐる訳で、私なんかはさういつた姿勢の方が共感できるし、自分で作品(?)(仕方なく)作る時は、自作の文章を書く訳だが、この展覧会に出されてゐる作品群の自作文ときたら! …一寸、これは、といつたものが多い。人の温もりが嬉しい、みたいな文章が多くて、これは、なァ……と、足をひきずりながらそこを出たのでした。

 河原町通りを歩いてゐると、元丸善であつたビルが改装中で、どうやらカラオケ屋になるらしい。噂を聞いてはゐたが、やはりゲンナリする。その後、ブックファーストに寄ると、「1月31日にて閉店」といふ内容の貼り紙がしてある。東宝がスカラ座を潰して、ついでにビル全体をなにやらアミューズメント施設にする、そのために現在中に入つてゐる店舗は全て追い出す、といふ話は聞いてゐたけれど、どうやら本当のやうだ。これで、河原町通りからまともな大型本屋が全て消滅することになる。メインストリートにまともな大型本屋がない街ッて、どうなん? と嘆息せざるを得ない。京都もどんどん荒廃していくなァ…と、今日はブルーな気分に浸つたりしてみたのでした。

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