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Text by 小川顕太郎
2005年11月23日(Wed)

現代の耽美主義
映画

 家のすぐ側にシネコンができた事もあり、また毎日のやうにレイトショーをやつてゐるので、私同様トモコも結構そこに通つて最近の映画を観まくつてゐるのだが、どうもシックリくる作品が少ないやうだ。そこでトモコにどんな映画が観たいのか? と尋ねてみると、「さうねー、やはり私は耽美的な映画が観たいのよ、結局のところ」といふ答へが返つてきた。ほう、現代における耽美的な作品とはどのやうなもの?

「うーん、ま、これは映画ではないんだけど、最近観た中で最も耽美的で優れた映像作品は、デスチャの『CATER 2 U』のPVね。」

 ああ、あれはいいねー。

「砂漠の中にドーンとプールがあつて、そこでビヨンセが胸を揺らせて踊つてゐるの。あと、ごついクルマも止まつてゐて、野性的な男性と美女が絡んでゐる。そこに被さる幻想的な音楽。最高ね」

 なるほど。うーん、ぢやあ、そんな映画、あるかなァ。

「さうねェ…これはかなり前の作品だけど、デビット・リンチの『ロスト・ハイウェイ』なんか素晴らしかつたわ。完璧な現代の耽美作品よ。あれも、砂漠の中で夜、クルマのヘッドライトをつけて、その光の中でロザンナ・アークウェットが男性と交はるシーンがあつたぢやない。そのシーンにはディス・モータルコイルの幻想的な音楽が被さつてゐるの。あれ、理想のシーンだわ。砂漠と美女とごついクルマ。これが現代における耽美主義の三種の神器よ。」

 むむむー、なるほど。ではそんな映画を…ッて、あるのかなァ? ま、とりあへず、久しぶりにデビット・リンチの新作が観たいです。

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