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 Diary 1999・8月6日(FRI.)

可能涼介登場

 久々に可能涼介から電話。可能涼介は私の古くからの友人であり、東京で文筆家のはしくれとして活躍している。『反論の熱帯雨林』という戯曲集をテアトロ社から出版しているが、普通の人はあまり知らないよね。アングラながらもなかなか暗躍を続ける可能くんだが、なにやら仕事の上で揉めまくっていて大変そうだ。要するにちゃんと契約書を交さないで口約束だけで仕事をするから揉めるのだ。前田日明のときも島田荘司のときもそれで揉めたのだからちょっとは懲りればいいのに、本人は「別に俺はかまわないんだけどね」とうそぶく。しかしまあ永ちゃんもそれで金をだましとられ、以後契約書を交すようになると途端に守銭奴よばわりらしいから、これは日本の世の中そのものに問題があるのだろう。なにしろ長島が契約金(給料だったか?)を確かめもせずに受け取った事を大物のあかしのように語り継いでいる国だからね。そんなのただの馬鹿ではないか。

 店に行く。ババさんが来る。ベッチが来る。それで? ええとタイラが先に帰る。ネコが来る。ヒロキくんがつぶやく。「ううん、寂しいね。」……確かに寂しい金曜日の夜。トモコは歌い、私は踊る。

小川顕太郎 Original:2000-Aug-8;