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 Diary 2005年1月31日(Mon.)

似てくる

 さういへば昨日POWER御夫妻が来店してくれたのだが、その時にPOWERくんが年々お兄さんに似てきて、周囲の人によく間違へられる、といふ話をしてゐた。しかし、私にはPOWERくんが兄・ヤマネくんと似てゐるとは思へないのだ。私はみんなと見てゐる所が違ふのだらうか。

「いや、似てきた。凄く似てきたわよ」

 あ、トモコはさう思ふのか。うーん、どこらへんが?

「まァ、雰囲気とか、目の感じ。佇まひ。会ふたびに、似てきてゐる。」

 さうかなー。全然違ふと思ふけど。大体POWERくんに較べてヤマネくんは…

「一寸、何言つてゐるのよ。POWERくんとヤマネくんは似てゐないわよ。」

 へ? ぢやあ、何と似てきてゐるの?

「“どーもくん”に決まつてゐるぢやない」

 どーもくん!! なんでそんなものに似るんだ!

「そりや似てくるわよ、毎日毎日可愛がつて見つめてゐれば。人間ッて、さういふものよ。だから私も、なるべく自分の好きな女優さんの写真とか見るやうにしてゐるもの。変なものは極力見ないやうにしてゐる」

 確かに、長年連れ添つた仲の良い夫婦がなんとなく似てゐる、といふ事はあるから、さういふものかもしれないけど…でも、そしたら何でトモコはポーぢやないんだ?

「ポーは確かに可愛いけど、すごーく可愛いけど、人間ぢゃないぢやない! 私は人間以外のものになる気はないの。だからポーは別物として見てゐる。要は意識の問題よ」

 ううむ、ぢやあ、どーもくんに似てきてゐるPOWERくんは?

「ま、無自覚に可愛がつてゐるんでせうねー。ある日、突如鏡の中に映つてゐる“どーもくん”が自分だと気づいて、ビックリすることになるわよ。そして、思はず鏡に向かつて叫ぶの」

 え? なんて?

「『どーも』ッて」

 んなアホな。

 漫画家の中尊寺ゆつこが亡くなつたといふニュースが。bmrの連載『ハマのメリー Jブライジさん』を愛読してゐただけに、ショックです。合掌。

小川顕太郎 Original: 2005-Jan-31;