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 Diary 2005年1月21日(Fri.)

マイ・ボディガード

 MOVIXにて『マイ・ボディガード』(トニー・スコット監督、デンゼル・ワシントン主演)を観る。原題は「MAN ON FIRE」で、つまり「燃える男」。デンゼル・ワシントンの燃えッぷりが滅法格好よく、数々の欠点を勘案しても、デンゼルファンは必見の映画であつた。で、終映後にオパールに行き、ババさんと『MAN ON FIRE』について話す。

「あ、観たんですか。どうでしたか?」

 いや、なかなか面白かつたですよ。デンゼル、凄く格好いいぢやないですか!

「まァ、確かに、燃えるデンゼルは良かつたですけどねェー、うーん、でもボクはあのカチャカチャしたカメラワークがどうにもダメで。肝心のシーンになるとカチャカチャともの凄いスピードでカメラが切り替はりまくつて、もう一体何を写してゐるのかサッパリわからない! ええ加減にせい! もつと普通に撮れば、凄い傑作になつたと思ふんですけど。なんであんなことをするのか」

 さうですねェ、きつとあのカチャカチャ切り替はる映像の合間にコーラやハンバーガーの映像が挿入されてゐるんですよ。それでコカコーラやマクドナルドからサブリミナル広告料を貰つて、そのお金でこの映画を作つたんぢやないでせうか。

「は! さういへば最近はマクドナルドに行きまくりだ…でも、ラストも酷くなかつたですか?」

 あれは酷い! ッていふか、それまでの良さを全て否定するやうな結末ですね。何を考へてゐるんでせう。やはりあそこはデンゼルが絶体絶命の危機に陥つて、もうダメだ! といふ時に…

「水着の上にバズーカ砲やマシンガンを巻きつけた美女軍団に囲まれてクリストファー・ウォーケンの登場! で、ウォーケンはもの凄く無表情で現れるんだけど、フッと寂しさうな笑みを見せたかと思ふと…」

 ドガーン!! バババババババババッッ!!!

「ビシュビシュビシュ!!! ウギャー! アギャー! と阿鼻叫喚! この展開以外考へられないだろ、やつぱ!」

 さうですよねー! なんのためにウォーケンが元戦友の役で出てゐるんだ! …でもデンゼルは敵のボスにすでに捕まつてゐるんですよ、で、両手両足をボスの手下に押さへられて動けない。そこにボスが拳銃を片手に近寄つてくる。…さァ、どうします?

「近寄つてきたボスに、全身全霊の力を込めてガーン!! と頭突きをかます! で、『これがパッチギやー!!!』と絶叫! …これで決まりだな。」

 バ、ババさん、違ふ映画に変はつてゐるんですけど。

 あ、私もマクドナルドに行きたくなつてきた。

小川顕太郎 Original: 2005-Jan-21;