Diary 2005年4月21日（Thu.）
GO! GO! WEST
大阪は肥後橋まで、鳥取のマキさんらによるブライス・ドールツアー展「GO!GO!WEST」を見に行く。場所はCalo Bookshop & Cafe。チョイ裏通りにあるビルの5階にあるお店で、それほど広くはないスペースにギャラリー・カフェ・書店がギュッと詰まつてゐる。古いビルの上階に、いきなりかういふ場所が隠れて（？）ゐる、といふのはなかなか素敵なもので、ヤマシタさんの銅版画展を見に行つた「アトリエ箱庭」も似たやうな場所（バー＋ギャラリー＋書店）であつたが、大阪はかういつた所が結構あるのでせうか。大阪の底力を感じたやうな気になる。
で、ブライス展の方だが、これは米国でバービーを使つた似たやうな遊びがあるさうで、それを模したものらしいが、要は人形に名前を与へ服を与へ来歴を与へ、ひとつの個性として扱つた上で各所に旅に出し、その顛末を日記と写真・絵などで報告する、といつたものだ。まー、ママゴト遊びが超高度になつた、といつた所だらうか。それぞれのブライスは、各人の個性にあつたやうにカスタムアップされてをり、各々の詳細な来歴に基づいて物語を全力で紡いでいく様子は圧巻である。これらに費やされたお金と時間と精力を思へば、日本はもつと早く不況から抜け出せたのでは？ などと考へたり、これを使つて戦争を止めることはできないか？ などと思案してみたり、ここには私の居場所がない！ と慄然としたりして、短い間ながらも楽しく過ごすことができたのであつた。
ちなみにこの展覧会はマキさんが主導してをり、「私ももう結婚したし、落ち着く前になにかやつておかうと思つて」とは本人の弁だが、とても「落ち着く」やうには見えない。これからもブライスやテレタビーズや鳥肌実で、思いつきり遊び続けて下さい。
小川顕太郎 Original: 2005-Apr-25;