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 Diary 2004・10月22日(Fri.)

挑戦者たち

 マツヤマさん来店。「実はボクも、その昔、凄く小泉が好きだつた時期があるんですよ」と言ふ。それはまだマツヤマさんが北山で働いてゐた頃、北山にある有名なお茶漬け屋さん(だつたかな?)に、小泉が自ら買ひ物に来てゐるのを目撃した事があるさうだ。そこには割と小泉自身が買ひ物に来てゐたさうで、秘書などを使ふのではなく、自らさういつた買ひ物をこなす姿に、マツヤマさんは好感を覚えたといふ。またちやうどその頃出てゐた小泉の著書をたまたま読む機会があり、その内容(現在の「聖域なき構造改革」に繋がるもの)にも感心し、それ以来、密かに小泉を応援してゐたのださうだ。

「それが…確かに、裏切られましたね。あそこまで分かりやすく、公約をことごとく破つてゐる人ッて、珍しいんぢやない?」

 ババさん来店。マツヤマさんが、映画『ツイステッド』観ました? と尋ねれば、「ああー、観た、観た、なかなか面白かつた」と答へたので、マツヤマさんが「えー! さうですか、あれ、あまりにも簡単に犯人が分かるし、テレビの 2 時間ドラマの方が、よつぽど出来がいいと思ひましたけど。ひねりがなさ過ぎる。」と驚いた。対してババさんは「んー、確かにひねりは全くないんだけど、でも題名が『ツイステッド』といふ所が、捻つてあるんですよ」と答へてゐた。

 最近、みなもと太郎の新刊『挑戦者たち』 といふマンガが出て、私もババさんも購入したのだが、これが無類に面白い。一種のエッセイマンガなのだが、みなもと太郎は京都生まれの京都育ち、それも大将軍育ちで、ババさんの家のそばである。しかも実はババさんの先輩であるといふ事が判明したり、みなもと太郎が漫画家になる前に 3 ヶ月だけ勤めてゐた会社が**らしい…、と、ローカルなネタがやたらヒットして楽しいのであつた。とはいへ、むろんそこはさすがみなもと太郎なので、別に京都に何の関係もない人でも十分に楽しめる、普遍的なクオリティを誇る内容となつてゐる。とりあへず、オススメです。

小川顕太郎 Original: 2004-Jan-24;
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