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 Diary 2004・1月15日(THU.)

鼎泰豊

 台湾で行かなかつたもんだから、京都高島屋店の「鼎泰豊」に行つてみる。「鼎泰豊」は台湾でも最も有名な料理屋のひとつで、‘93 のニューヨークタイムスで世界 10 大料理店に選ばれたこともあるといふ。台湾の本店は連日行列が出来てゐるといふ噂だが、どうやらこの行列のほとんどが観光客によるものらしく、どうも台湾の人たちはそれほど行かない店のやうでもある。そんなこんなで、台湾滞在中は行かなかつたのだが、せつかく京都にあるのだから、モノは試し、とトモコとともに乗り込んだのであつた。

 まづは夕方といふ事もあつて、行列はできてゐない。うむ。中に入つて、紹興酒と前菜を何皿か注文する。台湾では紹興酒も飲まなかつたので、台湾の紹興酒とはどんなもんかいな、と飲んでみると、うむ、アッサリしてゐる。そして早速、小籠包を注文、食す。! いや、なかなかおいしいですよ。そりゃァ、状況も何も違ふし、台湾のあちこちで食べた小籠包たちと較べてどうかう、といふことは出来ませんが、これだけおいしければ十分。また、食べにこやう、と思はせるだけのものは、ある。近いし。ただ、他の麺類などの料理は……。トモコとともに、つい台湾の時のやうな調子で何皿も平らげたのち、お勘定をすれば、6000 円! むむむ、ぶ、物価の違ひが。

 家に帰つて、台湾で買つてきたお茶を飲む。もともと茶器道具一式はだいたい持つてゐたのだけれど、今回は机の上でお湯を沸かしッぱなしにしておける道具(アルコールランプを使ふ。名前は「グローリー・オブ・チャイナ」!)も買つてきたので、ほぼ完璧。チンチンチンとお湯が机上で沸く音を聴きながら、何杯もお茶を飲む。時間の感覚が、フッと麻痺してしまう。「スイカの種」を向かうで買つてきてゐたので、それをつまみながら、いつまでもお茶を飲み続ける…。ちなみに私にはこの「スイカの種」のおいしさがよく分かりません。残念! それでもいつまでも、ボリボリ、グイグイ、と…。

小川顕太郎 Original: 2004-Jan-17;