Diary 2004・2月16日(MON.)
人が違ふ
タカハシくん来店。先日は『ミスティック・リバー』のつもりで『ハリウッド的殺人事件』を観てしまつたタカハシくんだが、今日は無事に『ミスティック・リバー』を観てきたやうだ。その場にゐたみんなに、それはワリイシさん、アキラ 28000 、ハシモトくん、オイシン、などだが、「サムライは出てゐた?」「魚は喋つてゐた?」「イーストウッドは出てゐた?」などと質問を浴びせかけられ、いちおうそれらにちやんと答へてゐたやうなので、まァ、観たのだらう。私も感想をきいてみる。
「なんか、みんな悲しい話ですよね」
なるほど。ところで、ショーン・ペンはどうだつた? 彼についてどう思つた?
「えー、あー…ショーン・ペンッて、なんとかベーコンに似てゐますよね」
へ? なんとかベーコン? それ、ケビン・ベーコンのこと? さうかなァ、似てゐるかなァ。
「似てますよ。ソックリでボクは区別がつきません」
ううーん、それはタカハシくんがまだ外人の顔を見慣れてゐないからぢやないか。何と言つても、京都に出てきて初めて外人を見て感動したぐらゐだし。……で、ショーン・ペンなんだけど、チカーノのサグ、といふかチョロといふか、そんな感じがプンプンして良くなかつた。あのタトゥーとか。
「へ? ショーン・ペン、タトゥーなんかしてましたッけ?」
してたよ! 思いつきり! 腕とか背中とか、背中に十字架があつただろ?
「え! ショーン・ペンて、警官の人ぢやないんですか!」
それはケビン・ベーコンや!! …そりゃ、似てゐるだろ、ケビン・ベーコンはケビン・ベーコンに。似てゐるといふか…。
寒い夜でした。
小川顕太郎 Original: 2004-Feb-18;