京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal:Home

Home > Diary > 04 > 0210
 Diary 2004・2月10日(TUE.)

映画が違ふ

 タカハシくん来店。タカハシくんは昨日、MOVIX に『ミスティック・リバー』を観に行つたのだが、間違へて『ハリウッド的殺人事件』を観てしまつたのださうだ。これは一体、どういふ事か。普通の人には分かりにくい事なので、少し詳しく事情を述べてみる。

 タカハシくんの説明はいまひとつ要領を欠いて分かりにくいのだが、どうも上映時間を調べてゐる過程で、『ハリウッド的殺人ミスティック・リバー』といふひとつの映画があると勘違ひしたやうだ。それでチケットを買ふ段階で「ハリウッド…を一枚」と言つてチケットを購入し、そのまま『ハリウッド的殺人事件』を『ミスティック・リバー』だと思ひながら鑑賞した、といふ事らしい。私は事前には何も知らない方が良いと思ひ、『ミスティック・リバー』については何も教へなかつたのだが、ただひとつ、『ミスティック・リバー』はイーストウッド監督作品だけれど本人は出てゐないよ、とだけ言つておいた。確かに、『ハリウッド的殺人事件』にはイーストウッドは出てゐない。これでは、確かめやうがない訳だ。

 それでも映画はとても面白かつたらしく、「さすがイーストウッド! ケンタロウさんが褒めるだけのことはある」と感心しながら観てゐたのだといふ。うーん、それは辛いなァ、私としても。

 タカハシくんは映画終了後 1 時間ほどしてパンフレットを買ひに戻り、パンフレットに書いてある監督名が違ふことから、はじめて自分が間違つてゐたことに気が付いたのだといふ。この話を聞いて、トモコはムッとして呟いた。

「アホすぎる! この話が本当だとしても、何らかの理由で嘘をついてゐるのだとしても、どちらにしてもアホすぎて、腹が立つ。ムカッ」

 まァ、世の中には色んなことがある、といふことで。

 本日私は、アウトキャストの帽子を被り、ジャネット・ジャクソンのアルバムをオパールでかけてゐた。何故か、といふのは、グラミー賞を観た人には分かりますよね。

小川顕太郎 Original: 2004-Feb-12;