京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal:Home

Home > Diary > 04 > 1211
 Diary 2004・12月11日(Sat.)

YES

 ババさん来店。滋賀の美術館まで「YES ONO YOKO」展を観に行つてきたさうだ。あの有名なお尻のやつ、ありました? と尋ねれば、「ありました。みんな真剣にお尻を観てゐて、凄くおかしいんですよ」とのこと。パンフレットを見せて貰ふ。私は現代美術にはどちらかといふと否定的なのだが、オノ・ヨーコは好きなので、お! カッコイイやん、などと思ひながら、興味深くパンフレットを見る。我ながら、いい加減なものである。それでも、それぞれの作品に附された解説文を読むと、うんざりしてしまふので、作品だけを見ていく。そこで、ある事を発見したのだ。この「ある事」が、昨日の日記で書いたことの発端なのだが、それは何かといふと、作品の中でオノ・ヨーコが文章を書いてゐるものがあるのだが、その文章が歴史的仮名遣ひなのである。そしてその文章の中で「或ひは」と書いてあつて、これは間違ひなのではないか? と私が疑つた、といふ事なのだ。そこで家に帰り、フクダツネアリの『私の國語教室』を開くと、果たしてこれは間違ひであつた。「或いは」が正しいのだ。ただし、これは昔からよくある間違ひらしく、『竹取物語』でも間違はれてゐるらしい。が、まァ、それはどうでもよくて、ついでに前から気になつてゐた「ず」「づ」の使ひ分けの項を読んでみて、自分自身の間違ひが判明した、といふのが昨日の日記であつた。

 閑話休題。「YES ONO YOKO」展のパンフレットを見てゐて、中に収められてゐる若い時のオノ・ヨーコの写真を改めて見てみると、非常に綺麗な人であると思ふ。実は私は昔、だいたいビートルズに狂つてゐた中学生くらゐの頃、オノ・ヨーコの美しさが分からなかつた。なんでジョンはこの人と結婚したんだらう、多分個性が強烈だからかな? などと、いまいち納得のいかない気持ちだつたのだ。今なら分かる。もちろん、オノ・ヨーコの個性は(ジョンを打ち砕くほど)強烈だが、それとは別に、十分に綺麗なのだ。美人といふには主張が強すぎるが、美人と言つてもチットモおかしくない。

 こんなに綺麗だつたのか、ヨーコって。ガキには美しさなど分からない、成長して良かつた、と思ひました。

小川顕太郎 Original: 2004-Dec-13;
Amazon.co.jp
関連商品を探す