Diary 2004・8月8日(Sun.)
可ロル仮
昨日書き落としたことを書く。が、その前に、さらに可能の会話。
「昨日は新宮にゐたんだよ。中上健次の 13 回忌で。で、実はオレが誘つたんだけど、青山(真治)さんも来てゐて、二人で朝まで飲んでゐた訳。そん時に聞いたんだけど、どうやら『神聖喜劇』を映画化する話があるらしいぞ、荒井晴彦脚本で。そして、監督が、荒井さんが指名してゐるらしいんだけど、澤井信一郎! 『W の悲劇』ぢやないんだから。しょうがねェよなァー。青山さんは、下関のシーンでのアドバイザーみたいなものをやる予定らしい。あそこら辺に詳しいから。そんなら、青山さんに監督やらせればいいのに。」
さらに可能は、新宮で久しぶりに柄谷行人にも会つたらしい。
「相変はらず、元気なオッチャンだよ。今回は、エラク家の自慢をされたよ。柄谷さんの家ッて、築 130 年なんだつて。オレも行つたことあるけど。確かに、古くでデカイよ。」
実はこの家といふのは、私の実家の近くだつたりするのだけれど、それはともかく、可能はその家に遊びに行つた時にナショナルの自転車があるのを目敏く発見し、その事を柄谷行人に言ふと、「おゥ! さすがやな。松下はもともと自転車屋から身を起こしたから、初心を忘れんために、今でも自転車を作つてゐるんや。ま、ウチにあるのは昔のやつで、もうボロくて乗れないけどな」と答へたさうだ。しかし、可能は「オレ、柄谷さんがその自転車に乗つて、猛スピードで飛ばしてゐるのを見たよ」と言ふ。うーむ。
あ、で、書き落とした事といふのは、可能も関はつてゐるネットマガジンが始動したといふ事で、その事を宣伝してくれ、と言はれてゐたのであつた。
- 「可ロル仮 CAROL-KARI」www.carol-kari.jp
- 文士というものは書きたいものを書きたいときに書いて、なんの拘束もなしに発表する、そういう場所がぜひ必要だ。小林秀雄が言ったというそういう場所を、ここに創ります。
と、まァ、さういふ訳です。みなさん、よろしくお願ひします。
小川顕太郎 Original: 2004-Aug-10;