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 Diary 2003・6月22日(SAT.)

宵越しの金は
持たねえ

 ハシモトくん、マツイさん、ミヤタさん来店。ハシモトくんがその昔、グラフティをやつてゐたのは聞いてゐたけれど、その時の写真を見せて貰ふ。今の R & B 路線(マツヤマさんに言はせればセクシーダイナマイト路線)ではなく、服装はもちろん、ジャージにバケットハットといふオールドスクールスタイル。で、タンギングやスローアップといふ簡単なものながら、紛れもなくグラフティである。私は、今まで自分の周りにグラフティをやつてゐる(やつてゐた)人間などゐなかつたので、新鮮な驚きを覚えた。時期的には、1997 年といふから、ちやうど我々がオパールを作つてゐた頃だ。うーむ、我々が店を作つてゐた時に、ハシモトくんはグラフティをやつてゐたとは…って、あまり関係ありませんが。

 タカハシくん、ヤマダくん、ニシヤマくん、来店。タカハシくんは非常にポジティブで、陽性の気を周りに放つてゐる。笑顔が良く、笑ふと本当に中学生ぐらゐにしか見へない。これはハシモトくんにも言へることだが、周りの人間を明るくする能力といふのは「徳」である、と私は考へるので、タカハシくんとハシモトくんの二人には「徳」が備はつてゐる、と私は思ふのだが、まあ、それはさておき、タカハシくんが周りの人間を爽快にさせるのは、彼自身の江戸っ子的な感性も大きく関係してゐると思はれる。宵越しの金は持たねえ、といふやつだ。

「今が人生で一番楽しい」と言ひ切るタカハシくんは、常に人生を楽しむことを考へてゐて、ハードに働き、それで得た収入をパッと蕩尽しつくす。前の職場にゐた時の話らしいが、人生で初めてのボーナスが、3 連休の前日に出たのださうだ。それでタカハシくんは「よーし、この 3 日で全部使ひ切つたる!」と気合ひをいれ、豪遊しまくつたといふ。もちろん、使ひ切つたのだが、なかなか良い話である。タカハシくんには、それでもまだ「若さ故」といふ所があるかもしれない。が、この「宵越しの金は持たねえ」といふ感性を、倫理にまで高めて、このまま人生を蕩尽しつくして欲しいものだ。

 なかなか忙しい日曜日であつた。

小川顕太郎 Original:2003-Jun-24;