Diary 2003・7月25日(FRI.)
続・引用日記
にしても、暇である。またしても書くことがないので、昨日に引き続き、私がノートに書き抜いてゐる文章を、ここに引き写してお茶を濁すことにする。…このやり方、楽だなあ。
「私たちがその風貌に威信を失ったのは、伝統と無縁になったからである。もう一つ、分業のせいである。古人はみな多くを兼ねた。文武両道といって、武備しかないものはあなどられた。一つ職業について三十年もたてば、おのずと風格が生じるはずなのに、銀行会社に何十年勤めてもそれは生じない。」
『完本・文語文』山本夏彦著より
ううん、ちと短いか。では、もうひとつ。
「特に年寄りは頑固でなくてはならない。いやにものわかりのいい年寄りくらい見苦しいものはない。だいいち存在している意味がない。」
『お言葉ですが…』高島俊男著より
まだ短い? ぢや、もう一つだけ。
「教養とは、個人の完成・円現(エンテレチイア)ということ以外の目的を持たない。紳士は古典を反復熟読し、そのさわりを暗誦する。これは職人の徒弟奉公と同様の、大切な修行の一つなのである。」
『読書の死と再生』堀切直人著より
ま、今日はこんなもんで。
小川顕太郎 Original:2003-Jul-27;