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 Diary 2003・7月24日(THU.)

引用日記

 本日は何も記すことなし。もう何時間も悩んでいい加減腹が立つてきたので、これ以上考へることは止めることにする。で、代はりに、私が折りに触れてノートに抜き書きしてゐる文章のうちひとつを、ここに書き写すことにした。それで、勘弁してくれ。これは、『犯罪被害者遺族』小西聖子著(東京書籍)といふ本の中の一節。著者は、大学教授でもあるが、犯罪の被害にあつて苦しんでゐる人のカウンセリングもやつてゐて、その経験から導き出された、言葉。シンプルで、一見当たり前のやうだが、非常に含蓄に富み、実践的な言葉であると思ふ。私は、自分のこころに銘記しやうと、この言葉を書き抜いた。ちなみに、実を言ふと、これは『いのちを守る安全学日垣隆(新潮 OH! 文庫)からの孫引きです。

「その人が受けた傷を、他の人と絶対に比較しない。その人が受けた傷の深さは、他の人が較べるものではない。他の人より軽いとか重いとかは、あくまでも本人が判断するもの。『命が助かっただけでも、よかったと思わなければ』『起きてしまったことはしかたない。早く忘れるようにしましょう』などと安易な慰めを言わないこと。また『あなたの苦しみや悲しみはよく理解できます』などと簡単にいうのは避け、『つらいのですね』と誠実に耳を傾ける」
小川顕太郎 Original:2003-Jul-25;