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 Diary 2003・1月17日(FRI.)

日中こども大使

 クニトモさん来店。上海旅行の事に話が及ぶと、「実は…」とクニトモさんが切り出した。クニトモさんは中学生の時に、近畿日本ツーリストが主催した「日中こども大使」といふツアーで、上海に行つたことがあるのだといふ。今から約 18 年ほど前の話。その時の感想をきいてみると、とにかく暗い、汚い、恐い、といふもの。向かうの民家に行き、一緒に餃子を作つたりしたさうなのだが、皮に包む具が高菜のやうな葉ばかりで、肉類がほとんどなかつた事にショックを受けたり、民家のあまりのボロさに驚愕したり、向かうの子供達の可愛さに驚いたりしたさうだ。街全体も煤けてをり暗く、それでも人々は溢れてゐて、声が大きく、とにかく子供心に恐かつた、とのこと。「子供の時は訳も分からず応募しましたが、きつとあれは、貧しい人達を見に行かう、といふツアーだつたんでせうね」とクニトモさん。うーん、多分そのツアーを企画した人の意図は、他の所にあつたと思ふのですが…。

 ヤマネくん、オイシン、マキさんが、朝日シネマで『ブレッド & ローズ』を観た帰りに来店。なんとほぼ満席だつたといふ。さうか、それはきつとオパールのサイト効果だらう…などと手前味噌になるのはよいが、それならもつと、お客さんが来てくれても良さそうなもの。本日は猛烈に暇であつた。

 朝日新聞から電話。何事かと思へば、大地義行さんの本名を教へて貰へないか? とのこと。どうやら、私の日記を読んで、そこに大地義行さんが出てきてゐる事から、電話をしてきたやうだ。インターネットで検索をかけて、そこにオパールのサイトがヒットした、といつた所だらうが、それにしても、天下の朝日新聞が、そんなものごとの調べ方でよいのだらうか。もつと他によい調べ方があるやうな気がするのだが……もしかして、ネタ提供? 日記に書いて貰ひたかつたのか。

 まア、今日もなんとか、紙面が埋まりましたよ。

小川顕太郎 Original: 2003;