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 Diary 2003・1月4日(SAT.)

天罰?

 イチモトくん来店。「いやー、初詣のおみくじで『凶』を引いちゃって。おかげで碌な事がないですよ」と言ふ。正月早々、イズミくん、イワブチくん、シュウヘイくんに、家を急襲されたらしい。確かに、それは「凶」にふさわしい出来事だ。「そんな事より…」と、イチモトくんは続ける。「初詣には、サクライくんも一緒に行ったんですが、彼は全く神仏を信じていないんですよ。初詣も 10 年ぶりだというし。で、境内に入ってもひとりでたこ焼きを食べているし、『色んな人には世話になったけど、神さんだけには世話になってない!』とか暴言を吐くしで、アガくんと二人で呆れていたんです。そしたら、案の定、帰り道でサクライくんは犬の糞を踏みつけましてねえ。レコードのキャリーケースにまでくっついて。まさに、天罰覿面でした」。なるほど。なかなか良い話だ。

 家に帰ると、上海行きの用意を今日中にしなくてはならない事に卒然と気が付き、愕然とする。まだ何も用意が出来てゐない。うすればよいのか。とりあへずは、着てゆく服を決めることにする。上海は寒いといふ噂なので、毛皮のコートでも着てゆくか。普段はなかなか着ることができない、厳ついやつを持つてゐるのだ。試しに着てみる。ううむ、凄く金持ちのやうだ。安物の毛皮なのだが、やたら派手なものだから。上海にこんな格好で行くと、危ないのではないか? トモコが 17 年前に行つた時は、決して金持ちに見る格好をしないで下さい、と注意されたさうだし。しかし、今は上海も変つてゐるはずだ。東京のやうだとも、聞く。では、大丈夫か? いつそのこと、ヒップホップファッションでゆくか。いや、そんな格好だと、ホテルに入れないんぢやないか。ホテルはグランドハイアットだし。……さうかうしてゐるうちに、空が白んできた。ああ、焦る。……ただひとつ言へることは、私とトモコはちやんと初詣を済ましてゐるので、上海で犬の糞を踏むことだけはないだらう、といふことだ。

 こんな日記を書いてゐる場合やない。

この日記は、人のセリフのみ現代かなづかひとなつてをります。まだ方針が決まつてゐなかつたのです。
小川顕太郎 Original: 2003;