Diary 2003・2月5日(WED.)
危険?
リカさん来店。私が、新聞も読まないしテレビも見ない、と言へば、大いに驚いて「えー! なんだか、熱心に新聞を読んでゐさうな感じですけど…」と言ふ。
いや、新聞やテレビなんて見ないですよ。だつて肝心なことはなにひとつ書いてゐないし、放送しない。結局、肝心なことを分からうとすると、自分で本などを使つて調べるしかないのだから、新聞やテレビは時間の無駄です。それに、嘘や偏向も多いですからね。私は、新聞やテレビなんか、ちつとも信用してゐませんよ。
「さうなんですか…。でも、本も疑つてゐるんぢやないですか?」
もちろんです。まづ、その本の著者がどういふ人なのか、といふのを調べます。また、どんな人がその本を褒め、あるいは貶してゐるかを調べます。それと、同じ事について書かれた他の著者による本と較べて、その本から真実を得やうと努力します。それぐらゐやつて、ちやうどだと思ふんです。
「……危険です」
え?
「わたし…オガワさんはとても危険な方だと思ひます。」
ええ?
「なんだか、悪い影響を他人に与へる人のやうな気がします。もちろん、良い影響を受ける人もゐるんでせうけど…ダメです。危険です。」
さ、さうですか。えーと、ぢやあ、黙つてをきませうか?
「危険です」
………。
小川顕太郎 Original: 2003;