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 Diary 2002・5月31日(FRI.)

オイシンかえる

 オイシンが約 1 週間という短いイギリス滞在を終えて、本日かえってきた。が、ほんとうにイギリスに行っていたのか? という疑問は消えない。この 1 週間、私が「オイシンはいまイギリスに行っているんですよ」と誰に話しても、信用してもらえなかった。みんなは一様に強い確信を持って、「そんなことはあり得ないです」と断言する。なぜだ? 私は、いくらなんでもそんな事はないと思っていたのだが、今日オパールにやってきたオイシンをみて、もしかして? と強い疑念を持った。

 そもそも、毎日送ると約束したイギリス滞在日記が、泊めてもらっている友人宅の電話が止められているという理由で、わざわざパソコンを持っていったにも関わらず、送ってこない(なぜか 1 回だけ送られてきた)のも怪しい。間抜けすぎる。とはいえ、オイシンの行くところ必ず間抜けな事態が起こるので、これだけでは確証できない。

 また、そのたった 1 回だけ送ってきた日記が、ガイドブックを小学生が要約しそこねたようなお粗末なものだったのも、怪しい。実際に行っているとはとても思えない。とはいえ、オイシンの文章の酷さはすでにみなの知る所だし、あの日記を読んだ人がみんな「うーん、あれほど酷いものは久しぶりに読んだ。むかしのオイシン日記を思い出した。オイシンって、ちっとも成長していませんねー」と言うので、これでも確証できない。

 で、今日の話になるのだが、本当に行ったのかどうか、ちょっと喋ってみることにした。まずオイシンには大英博物館に行け、と旅行前に言っておいた。オイシンが「大英博物館って、何があるんですかー」ときくので、「ミイラとかロゼッタストーンとか、オイシンの好きそうなものがあるんや」と答えると、オイシンは「面白そう! 絶対に行きます!」と答えたのだ。さて、オイシン、大英博物館には行ったのかな?

「もちろん、行きましたよ!」

 ほー、どうだった。

「面白かったです! ミイラとかロゼッタストーンとかがあって、最高でした!」

 ……ほんまに行ったんか? まあ、でもオイシンは、あらかじめ言われていたものしか見えない、という所があるので、これでも確証にはならない。「もう、いつまで疑っているんですか。ほら、これが行った証拠。お土産のクッキーです」と、渡されたクッキーの箱を裏返すと、日本語で「輸入者 (株)日食」と書いてある。…こら、オイシン。

「あれー、いやほんとに行ったんですよ! ほんとですってー!!」

 オイシンの行ったイギリスは、岐阜にあるのかもしれません。

小川顕太郎 Original:2002-May-2;