ワールドカップって
本日は遅番なので、家で「正論」とか「スキャンダル大戦争」などの雑誌をめくりながらコーヒーを飲んでいると、やたら近所の家々から歓声や悲鳴が聞こえる。ときおり拍手までわき起こる。何事か? もしや…という悪い(?)予感はあたり、それはワールドカップの日本戦のテレビ中継であった。ということは、まさか…と不吉な予測を胸にオパールに行くと、案の定、壊滅的にお客さんが来ていなかった! ううん、しかし、この暇さ加減は、本当にワールドカップのせいなのだろうか。
「そういえばケンタロウさん、そちらではワールドカップの中継をやっていますか、という問い合わせの電話がありましたよ。」
がーん、やっぱり、そうなの? ワールドカップの中継でもしないと、お客さんは来ないのか。ううむ、私はサッカーに限らず、スポーツ全般に興味がないので、ワールドカップのことなんか何とも思っていなかったのだが、ここまで影響力があると、ちょっとなあ…。実を言うと、サッカーには漠然たる好感は持っていたのだ。なぜなら、サッカーはヨーロッパや南米のスポーツであり、つまりアメリカ以外の国で盛んなスポーツであるので、アンチグローバリズムの立場から、漠然と支持していたのだ。ショウヘイくんによると、アメリカ(日本や韓国など属国含む)以外の国々では、オリンピックなんかよりワールドカップの方がよほど重要で騒がれている、という。前回のオリンピックでは、アメリカは自国に有利なようにルールをねじ曲げたり、露骨に不正なジャッジがあったり、敢行中のアフガン侵略戦争を正当化するための場に大会を使ったりと、もうやりたい放題だったらしいので、そんなオリンピックそっちのけで世界中がワールドカップで盛り上がるのは、よいことだと思っていたのだ。しかし、商売に影響が出るとなると、そう単純に漠然たる好意を表明しているわけにもいかない…。
「これは目くらましですよ。国民がワールドカップで騒いでいるうちに、有事法制とかを整えてしまおうという魂胆です。まあ、いつものことですけどね」とババさん。
「いま騒いでいる人達のほとんどは、本当はサッカーなんて好きじゃないんです。周りにのせられて騒いでいるのと、どこそこの選手がかっこいいとか、そういう騒ぎ方です。ボクとしては、かなり複雑な心境です」とショウヘイくん。
ま、結論としては、日本人はお祭り好きでお人好し、という事ですかね。ははは。みなさまの御来店をお待ちしております。
小川顕太郎 Original:2002-Jun-6;