Diary 2002・12月7日(SAT.)
雨の週末
本日は市役所前の広場で「大風流」がある。去年も一昨年も、「大風流」の日は忙しかった。さらに最近は平日と週末の差が激しく、先週も先々週も、週末はとても忙しかったことから、今年は暇な平日を利用して、いつもの 2 倍の仕込みをし、夜番のスタッフも 2 時間ほど早めに出勤し、万全の体勢を整えた。このように万全の体勢を整えると必ず肩すかしを食らう、という考えが頭をよぎらなかった訳ではないが、いやいや、そういった考えは間違いなのだ。傘を持って出ると必ず雨が降らないとか、洗車をすると必ず次の日に雨が降るとか、そういった考えは、たまたまそういった悔しい事が起こった時のことばかり記憶に残り、何事もなく過ぎた時のことは記憶に残らない、という我々の記憶のシステムに起因する、勘違いなのだ。と、強く自分に言い聞かせた。朝起きたら雨が降っていたので、多少イヤな感じがしたものの、いやいや、例え「大風流」に人が集まらなくても、週末というだけで最近は忙しいのだ。忙しいはずだ。っていうか、週末ぐらい忙しくないと、やってられへんやん、平日が壊滅的な訳だし。と、霊感商法で法外な値段の壷を買わされた人が、高いお金を払ったもんだから必死でその壷の効用を信じようとするように、私は本日の繁盛を疑わないように務めた。しかし…。
現実は強かった。私の柔な幻想など、冷厳な数字の前に、見事に打ち砕かれた。こんなはずはない、これはきっと誰かが妨害しているんだ! と、陰謀論に逃げ込む事もできるが、そうやったとて、この数字が変わるわけではない。全ての幻想や妄想を撃破するこの数字に、私は神の意志を見たのであった。
おわり。
小川顕太郎 Original:2002-Dec-8;