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 Diary 2001・9月24日(MON.)

京都映画祭

 昨日から第三回京都映画祭が行われている。ヤマネくんとの密約により、今日はその京都映画祭に行った。場所は関西ドイツ文化センター。上映作品はマルコ・ベロッキオの最新短編集と『乳母』。他の会場ではもっと面白そうなものが、例えば祇園会館では『王将』の英語字幕付がやっており、田村高廣がゲストに来ているという豪華さなのに、何故ベロッキオなのか。それは全てヤマネくんとの密約によるのであった。

 私はベロッキオについてよく知らない。『肉体と悪魔』を撮った監督だよなー、確かバリバリの左翼だったはずー、といった程度の認識だ。題名は忘れたけれど、文革を礼賛した映画を撮っているはずで、それはちょっと観たかったが、今回のは最新作だ。短編集が 1999 年〜 2000 年にとられ、『乳母』は 1999 年に撮られている。うーん、まあ、なんといいましょうか。面白くない事もない、と言えない事もない、といった感じ。やはり文革礼賛映画なんて撮ってしまったら、今はきついんじゃないかなあ。『乳母』でも、赤旗持った人々による街頭デモのシーンがあって、まだこんなもの撮っているのかー! とおかしかったが、どういう位置づけで描かれているのか、いまいち分からない。まあ、あいかわらず左翼なんでしょうが。

 今回は映画祭という事で、上映前にベロッキオの簡単な紹介と、今回の作品についての簡単な説明があったが、ベロッキオの政治性については全く触れられなかった。

「見えない感情を撮る」というテーマを一貫して追求している映画作家、といったかんじの説明で、それはそうなのかもしれないけれど、全くベロッキオの政治性に触れないのは、なんだか不自然に思えた。私としては、そこらへんの説明が一番欲しかったし、今回上映した作品も、そういう視点からの補助線がないと、よく分からないのでは? まあ、分からないのは私だけかもしれませんが。

 それにしても結構お客さんが来ている。ヤマネくんやババさんによると、他の会場もほぼ満員の所が多いそうだが、なぜだ? 値段が安いからか? 例えば、ベロッキオの作品をみなみ会館で普通にやったら、絶対これだけの動員は無理でしょう。映画祭って、そんなに凄いの? 私はよく分かりません。

小川顕太郎 Original:2001-Sep-26;