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 Diary 2001・3月30日(FRI.)

みなさんすいません!
今年はエイプリルフールを
やりません!!

 これは 3 月 30 日の日記だけれど、4 月 1 日にアップされているはずだ。つまり、今日はエイプリルフールですよね、いまこの日記を読んでいるみなさんにとって。去年はエイプリルフールに偽日記を掲載しました。今年はどうしようか、と 1 週間ほど前から悩んでいたのですが…すいません! ネタが浮かびません! よって今年はエイプリルフールはなしという事にしたいと思います。楽しみにしていたみなさん(って居るの?)、申し訳ありませんでした。

 だいたい、同じことをやっても仕方がない、と考えたのが悪かった。だって私としては、偽日記を書くしか方法がないじゃありませんか! それとか、巧みに日記の中に嘘を混ぜるとか。でも、この方法はあまり意味がない。そもそも私の日記は普段から嘘や妄想、勘違いや誤りがたくさん混入しているからだ。というか、実はこの「店主日記」なるもの自体からしてデッチアゲなのだ。実をいうと、この「店主日記」を書き続けているこの私、私はみなさんがリアルオパールで常日頃から見ているあの長髪で鬚のある店主と呼ばれている男、あいつとは別人なのです。私の本名は神山太郎。オガワケンタロウ・トモコ夫婦がこの家に引っ越してくる前からここに住んでおり、引っ越してきた後もひそかに隠れ住んでいたのですが、1 年半ほど前に、ガス代を払っていなかったことからオガワ夫婦に見つかり、リンチされ、この日記をケンタロウ氏の代わりに書くという条件で、こうやってここに住むことを許されているのです。

 というような嘘を書いたとします。しかし、これ、ほんとうに嘘だろうか? 実際のところ、みなさんにこれが嘘かどうかを検証することは難しいのです。このホームページ上で後日、あれは嘘でした! と書いても、ほんとうにそうかどうかは、みなさんには分かり難い。なんだかそういうのって、面白くないなあと、思ってしまうのです。そこでショウヘイくんが、グッドアイデアを出してくれました。「こういうのはどうです? いかにも嘘っぽい事を書くんですよ。でも実はそれが本当だった! というのは」うん、それなら面白いかもしれない。そこでオイシンに相談する。

「おい、オイシン、頼むから死んでくれへん? そしたら日記で『オイシン死す!』とか書くからさあ、みんな『またまた、エイプリルフールだからって、そんな嘘を』と思うやん。でも実は本当に死んでいた、と。」

「いやや、いやや! そんなしょうもない嘘のために死ぬのは嫌や!!」

「う〜ん、じゃあ、銀行強盗とかやってくれへん? バケツに泥とか入れて銀行に持って行って、『わしは東海村でバケツでウランを混ぜとった男じゃ! これはウランじゃ! お前等すなおに言う事きかんかったら、被爆するぞ!!』とか言って、強盗をする。これならいいやろ?」

「いやや、いやや!! オパールのために自分の一生を棒に振りたくない!!」

 と、強情に我がままを通そうとするオイシン。それを端で聞いていたショウヘイくんの顔がしだいに紅潮してきて、「ケンタロウさん、もう二人でこいつ殺しましょう! こんな奴、生きてるだけ世間の害ですよ!!」と叫ぶ。それで、暴れまわるオイシンを押さえ付け、二人で殴る蹴る、最後に首を締めて殺した。

 さあ、果たしてこの日記には嘘が書かれているでしょうか? 分かった人は、わたくし神山まで御一報下さい。正解者には、抽選で新潮文庫の文豪カップ & ソーサーを応募した券のあまりで応募した、ヨンダ君キーホルダーをプレゼントします。奮って御応募下さい。お待ちしております。

小川顕太郎 Original:2001-Mar-1;