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 Diary 2001・3月1日(THU.)

アンブレイカブル

 梅でも見に行こうという話になり、私とトモコとウエナカさんの 3 人で出かけることになったのだが、その前にお腹が空いたので「湯豆腐でも食べたい!」とトモコが主張することだし、竜安寺の庭の中にある「西源院」という所によることにした。ここはひとり 1500 円で湯豆腐が食べられ、500 円で熱燗をつけてもらって、それを座敷で飲み食いしながら、庭を眺めることが出来るのだ。梅の花こそなかったが、小雨の降る庭は美しく、堪能する。こういう所にフラリと来ることが出来たりするのが、京都に住んでいて良かったと思える点だよなあ、とひとりごちる。

 しかし、容易に想像できることだが、我々の起床時間は遅く、この朝食(?)を食べ終わったのが、もう 16 時前。ほんとうは天神さんに梅を見に行く予定だったのだが、17 時までなので、無理はしない事にして、竜安寺の石庭でも観ることにした。

 竜安寺の石庭に来るのは、多分 3 回目だと思うが、ほんと素晴らしい。私は店に石の名前を付けるくらいだから、もともと石が好きなのだ。とはいえ石を集めたりする趣味はないんですが。

 竜安寺の側の「山猫軒」というカフェにてひと休み。映画でも観に行こうか、という話になる。『リトルダンサー』は時間的に無理だったので、松竹座に『アンブレイカブル』を観に行く。まあ、面白い。が、拍子抜けさせられる映画だった。それは、この映画はラストにサプライズエンディングがあるのだけれど、それにちっとも驚かされなかった、という点にある。といっても、オチが途中で分かってしまった、というのではなく、オチが分かっても、「ふーん、で?」という感じなのだ。例えていえば、母親に「実をいうとお前は私の弟だったんだよ!」と言われれば、多少びっくりはするが、「実をいうとお前の誕生日は 9 月 28 日ではなく、29 日だったんだよ!」と言われたかんじなのだ。あ、そう。ふーん、で? ってなもんだ。まあ、他のところは面白かったんですが。

 夜は、蛸薬師の「がんこ寿司」の上にある「薬膳」という韓国料理の店に行く。なんでもかんでも味付けが甘くて、これでヘルシー? と吃驚させられる薬膳料理だった。でも韓国料理は、めちゃ辛いかめちゃ甘いかのどちらかだ、というので、これが正しいのかもしれない。

 そこで私はウエナカさんに、私が右翼回帰をした、という話をする。私は大学生時代は右翼で、ここでいう右翼とは天皇制を認めるというほどの意味だけれど、周りの学生達とゼミでよく論戦したものだが、サラリーマンになってからは左傾化した。よほどサラリーマン生活が苦しかったのだろう。革命によって、世の中がひっくりかえることを夢想していたのだ。だけどそれはやはり間違いだ。我々は伝統によって生かされているのであり、その伝統の要にいる天皇という存在は守るべきだ。いわゆる文化防衛論ですな。ははは。まあ、宣伝カーに乗って走り回っている人達とは違いますけどね。やっぱこれからはノーザンソウルと天皇だ! …甘いお酒に酔ったみたいです。

小川顕太郎 Original:2001-Mar-2;