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 Diary 2000・9月17日(SUN.)

ホーミー

 トモコの昔のバンド仲間であるイワモトさんが来店。なにやら竹刀のようなものを持っていたが、まさか剣道を始めた訳ではあるまいと思って尋ねてみると、やはり違った。それは DIDJERIDOO だった。あのオーストラリアの原住民アボリジニの楽器である。

 ジャミロクアイが使っているので今やすっかり有名になってしまったが、私の DIDJERIDOO 初体験は多分ケイトブッシュ。映画で言えばマカヴェイエフの『コカコーラキッド』。そして名前は忘れたけれど、アボリジニの人達のバンドがクラブ・クアトロに来たのに行った覚えがある。

 そんな事はどうでもいいとして、イワモトさんがトモコに手渡したのが「もーれつビョンビョン教室」と書かれたフリーペーパーで、これは同じくトモコのバンド仲間であったユウちゃんが作っている、口琴とホーミーのフリーペーパーだ。口琴。みんないろんな楽器をやっておりますなあ。

 ところでトモコは元ボーカリストだったからという訳ではないが、ホーミーの真似事はやっていた事がある。松沢呉一がテレビかなにかで教えていたのを見て、一人で練習していたのだ。いちおうちゃんと出来てはいたようだ。すると突然ショウヘイくんが「ボク、ホーミー出来ますよ」と言って、ヴェエェエェエェエェとやりだした。凄い! どこかで習っていたの? 「…インターネットでホーミーの WEB サイトをみて練習しました」。なるほど。

 トモコも負けじと、ヴァアァアァアァアァと唸る。が、どうもショウヘイくんの本格的な響きとは違う。よく聴くとちゃんと共鳴しているんだけど、共鳴する所が高すぎて遠くでベルが鳴っているような感じだ。ショウヘイくんによると、女性はホーミーに向いていない、とその WAB サイトには書かれていたそうだ。また、そのフリーペーパーによれば、女性のホーミーは禁止されていたらしい。ううん、なるほどねえ。

 ちなみにオイシンにやらせてみる。「どうやるんですか?」だから、舌先を口内の上につけて空間をつくり、ちょうど 1 オクターブ違う 2 種類の声を出し、それをその口内の空間で共鳴させる。「分かりました。では。……ホーーーーーーーーホホホホホホッホ」。

 まあ、難しいやね。

小川顕太郎 Original:2000-Sep-19;