Diary 2000・11月7日(TUE.)
インビジブル
今日は映画の日だ。そこで昨日に引き続き、店に行く前に映画を観る。京極東宝にてポール・バーホーベン監督の『インビジブル』。これがまたしても面白かった。面白い映画を 3 本も続けて観れて幸せだ。脳味噌もかなり溶ろけてきたようだ。溶ろけた脳味噌にぴったりの映画、それが『インビジブル』だ。
透明になる天才科学者ケヴィン・ベーコンの卑劣漢ぶりが最高。自分の姿が見えないのをいいことに、女の人のシャツの前ボタンをはずして胸を触ったり、部屋に忍び込んでいたずらしたり、殴ったり蹴ったり殺したりする。さらに卑劣漢は死なず、というか、凄くタフになり、火炎放射器で丸焼きにされても、感電しても、鉄のバールで殴られても、平気だ。セリフもエスプリの利いた嫌らしいものを連発。みんなに、酷いことをすると非難されれば、「姿が消えるとモラルも消えるんだ」とか言い、心がないと非難されれば、「お前に見えないだけさ」とか言ったりする。そして自分は天才だと自惚れており、態度は傲慢で、みんなを見下している。まさに、嫌な奴ぶり全開。
ドラマは、嫌な奴が出てくればそれだけで引き締まる。嫌な奴に、善良な人々が翻弄され苛められれば、さらに面白くなる。そして最後は嫌な奴が天罰を受けて目出たし目出たしとなり、予定調和のうちに終わればいっちょあがりだ! めでたしめでたし。
映画終了後、溶ろけた脳味噌と、すっきりした気持ちで店に向かう。あー、今日は暇でした。
小川顕太郎 Original:2000-Nov-8;