京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal:Home

HOME > diary > 00 > 0524
 Diary 2000・5月24日(WED.)

羞恥プレイ

 自称 WEB デザイナーのオイシンは、オパールに通うようになるまえから WEB デザイナーを自称していたのであり、当然自らのホームページも持っていた。そしてそこにはデザイナーとしての自分の実力を示すために、自作のイラストやコラージュ作品が載せてあったのだが、その作品というのがもうそれはイタイもので、敢えて言葉で表すならば「メルヘンチックなブライアン・アダムス」といった趣。

 私はそれを見た瞬間に、「こいつはオパールとは何の関係もないな」と思ったものだが、そのオイシンが今ではオパール皆勤を続け、道場に弟子入りまでしているのだから、世の中わからないものだ。ちなみに現在のオイシンのホームページから、その作品は削除されている。

 なんのはずみかその作品の話が出たことから、「それ」は始まった。「うおおお、ああもう辞めて下さいいいい」と呻きながら、頭をかきむしり、カウンターの椅子の上で身悶えするオイシン。どうやら現在のオイシンにとってあの作品は、記憶から消し去りたいほど恥ずかしいものらしい。しかしわずか半年ほど前まで WEB 上に載せて、全世界に向けて発信していたではないか。

「ああああ、ほんますんませんん、もう許して下さいいいいい」事情が分からず興味津々なヨシコちゃんとマキさんに、必死で記憶を掘り起こしてその作品の説明をする私とトモコとババさん。確か丘の上に家があってでっかい星が流れているとかいう…煙草をくわえたオイシンの後輩の写真の上に天使の絵がコラージュしてあったような……「もう、もう、頼みますから……」鼻息が荒く、目も潤みがちなオイシン。

 確かあの作品には、作品に負けず劣らずのイタ〜イ題名がついていたはずなのだ。それさえ思い出せれば。あの作品を見たであろう人達に片っ端から電話をかけて、題名を覚えていないか問いただすトモコ。作品を見せろとせがむヨシコちゃん。あんまり今と変わっていないんとちゃう、と不敵な笑みを漏らすババさん。続々とかかってくる返事の電話。そして遂に、「ひいいいいいいい!!」と絶頂に達したオイシンは、そのまま非常口から外に駆け出ていった。

小川顕太郎 Original:2000-May-26;