Diary 2000・7月17日(MON.)
「空」と「無」
昨日の日記で、明日は祇園祭だ、と書いたが、実は祇園祭はもうすでに始まっていて、まだまだ続くのであった。祇園祭のクライマックスである鉾の巡行が本日 17 日の午前中にある、という事で、祇園祭自体は約一月ほど続くのだそうな。で、その鉾の巡行だが、私が起床した午後の 2 時にはもうすでに終了していた。昨日の皆既月食と同様、私と関係のない所で起こり、終了していった。
ところでその皆既月食の方だが、ヒロキくんは昨日、丸太町の橋の上で、ビールを飲みながら見ていたそうだ。そこはちゃんと月蝕が見える場所だったらしいのだが、皆既月食を見ている人はヒロキくんの他には何人かのおじさんが居たぐらいで、ほとんどの人は不審そうな目でヒロキくんを見て通り過ぎていったという。
一応完全に月が隠れる所まで見ていたそうなのだが、別にどうってことなかったらしい。確かに、完全に月が隠れたとて街が明るいので周りに何の変化がある訳でもなし、ただ単に月のない空を見ているに過ぎない。側を通り過ぎて行く人にとって、ヒロキくんは何もない空を見上げている変な奴と見えたことだろう。「空」を見る通行人と、「無」を見るヒロキくん。ヒロキくんは、その後オパールに寄ろうと思っていたらしいのだけれど、そのまま家に帰って寝てしまったそうだ。
本日は無惨なまでにお客さんが来なかった。祭りの後か。って、祇園祭はまだ続いているんだってば。
小川顕太郎 Original:2000-Jul-19;