遠くへ逝きたい
〜オイシンのロンドン紀行 その 4
大英博物館の巻
午前中は一人で観光。テートモダンに行こうとして、駅から逆方向のタワーブリッジや、夜に行く予定だったロンドン塔になぜか到着。地図分りにくいっちゅうねんとボヤきながら、歩いてテートモダンまで行く。
初めて観る生のモンドリアンやジャクソン・ポロックなどに感動。名前を聞いたことがある程度だったヘンリー・ムーアの作品が妙に気に入ったので、しばらく眺めた後、テートモダンを後にしトットナムコートロードでサワと待ち合わせる。
まずはサワ推薦のフィッシュ & チップスの店で昼御飯。とんでもない量のフライドポテトと魚(タラ)の天麩羅が乗っかっている。これを持っているだけで腕力が鍛えられそうなくらいの重量感。それにしてもポテトチップがのってるんじゃなかったんですね。ちなみに値段は 900 円ほど。たしかに量は多いけど、高い。
レスタースクエアまで歩いてそこで食べる。最初はおいしく感じたが、やっぱり量が多すぎてしんどい。となりの映画館を見ると『Bend It Like Beckham』という映画がやっている。またベッカムですか。もうどこ見てもベッカムですなあ。僕はドイツのカーンの方が好きですね。あの厳つさがたまりません。
レスタースクエアの周囲には俳優の手形が配置されているというので、ぐるっと回って見る。シュワちゃんの手形が異様にでかいのには「やっぱり」と思いながらも驚き、なんとなく小男だと思っていたスタローンの手がでかいのにも驚く。スタローンでこれだったら、ロッキー 4 の敵役は一体どうなるんだろう。
フィッシュ & チップスが油っぽかったので、お茶でも飲んで喉をすっきりさせようとチャイナタウンのとある店へ。ボトルのお茶をみると蜂蜜入りとか低糖とか書いてある。砂糖入りは嫌なので、何も表記のない缶のお茶を購入。よし、これで大丈夫。と思いきや、やっぱり砂糖が入っていました。なんじゃこりゃあああ! お茶に砂糖入れるなんて外人は何考えてんねん。ほれほれ、サワも飲んでみ、まずいやろ。とサワにも飲ませる。しかし普通の反応。癪なのでしつこく悪態をついて困らせる。
同居人のヤマちゃんが大英博物館に来ているというので合流する。すでに 6 回も来ているというヤマちゃんに案内され、ミイラや古代の装飾品などを見る。ヤマちゃんはミイラと相性が悪いらしく「俺はいかないよ」主張するが、無理矢理付き合ってもらう。案の定「あー、ここヤベぇよぉ」と連呼している。まあまあとなだめすかしてミイラゾーンへ。部屋中ミイラ尽くしという状況を思い浮かべ、僕もややビビっていたのですが、実は棺桶の方が目立っていて、ミイラの数はそれほどでもありませんでした。他には骸骨も何点か展示されています。
実をいうと僕は以前まで骸骨が苦手で、映画とかで見てしまうと眠れない(といってもちょっとだけ)人間だったのですが、どこかで「骸骨は人間の儚さを象徴している」という話を吹き込まれたせいか、普通に観られてしまいました。それどころかなんとなくいとおしいような気になったり。その横でヤマちゃんが辛そうな顔をしながら「ここで一晩過ごしたら 2000 ポンド」とつぶやく。即座に「やる!」と反応する僕らに「マジかよぉ〜」とウンザリ顔。
やっとヤマちゃんの危険地帯を突破し、古代から中世の装飾品などの展示コーナへ。ここがまた素晴らしくて、展示品の数、そこに施された装飾ともにすごい。さすが大英帝国様と恐れ入る。しかし石碑の断片などは、ここにあるから有難いように見えるのですが、その辺に落ちてても普通持って帰ろうとは思わないよなあ。重たそうだし。などと素人丸出しのツッコみを入れたりしているうちに、中世から近代のエリアまで到達。ここはヤマちゃんも気に入ったらしく、僕と共にマッキントッシュの置時計が欲しいなどとサワにねだる。
何故かパンフレットに載っていたモホリ・ナギのポスターが見当たらなかったのが残念でしたが、とてもいいところでした。こんな素晴らしい場所をただで観られるなんて英国人は羨ましいなあ。さて、そろそろ疲れたし帰りましょうか。もう大分観ましたもんね。
サワ「え、まだまだ 20 分の 1 位やで。」
ヤマ「こんなペースで見てたら、全部見終わった頃には帰りの飛行機が飛んでるよ。」
うそーん。
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