2006年01月03日(Tue)
輝け! 2005オパール映画ベストテン vol.3 [ベストテン]
7位『HINOKIO』
- ヤマネ
- やはりこれですよ、これ。猛烈に感動した! へんてこなCGロボットに腰が引けそうになりましたが、すごい力作でしたね。今の時代への問題意識も高い! 『オペラ座の怪人』の幼稚な行動とは違う!
- BABA
- どないやねん。いやー、しかしめちゃ泣きましたよ。「泣くこと」も大切な娯楽なんで、泣ける映画は優れた「娯楽映画」だと思うんですけど、この『HINOKIO』、宣伝みると、こりゃ絶対あかん映画や! と思いましたけど傑作。内容ほとんど忘れたけど。泣けた。
- ヤマネ
- ヒノキオって、軽量化のため、一部、檜(ひのき)を使って造られているんですよ! なんたる安易な発想! 最高! 檜は雨、水にも強いスからね。ってホンマに檜より軽くて丈夫なプラスチックは無いんかい! いや、それを言ってはいけませんね。僕も実際作れとなったら檜で造ると思います、はい。バルサやラワンは脆いしね…。
- BABA
- うーむさすが。
- ヤマネ
- 表面をしっかり塗装しても、内部の性質の差がですね‥ゴニョゴニョ。それはともかく主演の多部美佳子は、この作品限定、奇跡のはまり方でしたね!
- BABA
- あ! そうそう!! 思い出してきた! なんか妙に××っぽいなー、と思ってたら、ジャーン! ピャッ! となる、あの瞬間。ビックリたまげました!
- オガケン
- 見てないので何のことやらさっぱりわかりません。
- BABA
- でもヴィジュアルセンスはイマイチかな。煙突のシーンはウソ臭いし。ヒノキオのCGはすごいけど、『キング・コング』を見てしまったからなあ。にしても、ヤマネ君の2005年のベストワンか‥。
- ヤマネ
- 何故こんなに感動したのか、よくわかってないんですけどね!!
6位『TAKESHI'S』
- ヤマネ
- あはははははは、これ、見逃したんですよね!
- BABA
- な、なにー! 北野武の新作を見逃したと!
- オガケン
- イーストウッドと北野武の新作はマストでしょうが! 何を考えているんや!
- ヤマネ
- しゅーん。だって阪神が…。
- BABA
- ええーい、とにかくこれは大傑作! 映画館で観てないと話にならん!
- ヤマネ
- す、すいません!! ……って、なんでこんなに怒られるんだー!! プンプンプン!
- BABA
- ヤマネ君が逆ギレしたところで話を進めますが、実験的なくせに、なにより面白い! イメージの連鎖が凄い! 「夢の世界」を映画にしたようなもんだけど、黒澤明の『夢』を軽く越えてます。
- オガケン
- たけしは映像で全てを語ろう、という意志を持ち続けているのが偉いですよ。映画とは何か、テレビとはどう違うのか、という事を徹底的に考えている。だから、これだけ異質なものを撮れるんです。みんなマニュアルに則ったような、似たようなウェルメイドな作品を撮ろうとしている時に、これは偉いですよ。
- BABA
- また映像がいちいちカッコイイんですよー。
- オガケン
- でも、なんか美学を否定している所があるでしょう。とてつもなく貧しい画面、というか。あまりに寒いギャグ、というか。もちろん、褒め言葉で言っているんですが。
- BABA
- それですよ! それ! そこが晩年のブニュエルやフェリーニと違うところです。ブニュエルやフェリーニは、老人力炸裂というかなんというか、様々な制約から解き放たれた“自由”な感覚が横溢してますよね。それでもやはり、ヨーロッパ美学の制約からは自由じゃない。それが良いところともいえるんですが、『TAKESHI'S』は美学からさえも解き放たれている。なんか、とてつもない“自由”がそこにはあって、これがまた、気持ちいいんですよー。
- オガケン
- やっぱ、たけしは才能がある、としか言いようがないですね。
- BABA
- 然り然り。今回はその才能が剥き出しになってます。たけしの才能に嫉妬して悪口を言う輩が多いけれど、そんな奴らは無視無視。『TAKESHIS'』は興行価値も興行成績も無視無視、で、自分の感性のみを信じている。まず、自分が面白いと思えるように映画を作っている。製作者自身が面白いと思っているんやろか? という映画が多い中で、これは偉い!
- ヤマネ
- ……なんか、二人とも楽しそうだなー。…チキショー…むかついてきた。はい! もう『TAKESHI'S』の話はお終い!! 次の映画にいきますよ!!! はいはいはい、もう、次ね、次。ボクも参加したいんだから。で、次の作品は…
つづく…
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