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Event Review 2000・2月18日(FRI.)

ケブ・ダージも登場、
 So Phat! vol.13

 1999 年、僕は 2 回ほどケブ・ダージの DJ を目の当たりにする機会に恵まれました。1 度目は青山の fai で、そして 2 度目は藤沢の Mitero で。

 キタアキさん関連のパーティーでケブが DJ したときも大変な盛り上がりだったと聞きますが、So Phat! vol.13@Mitero は、もはや僕にとってはひとつの「伝説」となっています。

 Mitero は、普段はいわゆる「バー」というか、まぁ、多少「ぴんから臭」のするお店なのですが、その日ばかりは様子が違いました。知った顔と握手を交わしつつお店の中に入ると、予想以上に人が入っていてビックリ!

 まず So Phat! Foundation の各人によるそれぞれの個性が出た DJ タイムの後、各 DJ がそれぞれ 1 曲ずつかけていくという「一曲入魂」。フロアもますますヒートアップしてきました。

 ヘロヘロ踊っていると DJ はケブ・ダージにスイッチ。7 inch のどっちゃり入ったレコ箱を開けると、その内側にはウィガンのワッペンをはじめ、数多くの「伝説」の軌跡が貼られていました。それを見たブース前のめざとい連中からは、大きな歓声があがりました。

 さて、ケブの DJ に関して、僕がここでクドクドと述べるのはヤボでしょう。次々と針が落とされる極上の 7 inch に、自然と酒量 & 発汗量も増えるというものです。ディープ・ファンク、ノーザン・ソウル、さらには明け方近くにはハウスまで! Terry Callier の新譜などもかかり、友人の DJ と「もしかして今夜初の 12 inch?」などとささやき合っていました。

 さて、パーティー自体はそんな感じだったのですが、全体通して考えてみると、いろいろ重要なことを学んだような気がしました。なんというか、「パーティーってこういうものだよなぁ」というような…。

 音楽志向の細分化と、それに伴うマスターベーション的こだわりがパーティーを閉鎖的なものにするとすれば、あの日のパーティーはまさにその対極にあったと思います。

 So Phat! Foundation の面々、そしてケブ・ダージ、彼らの音楽への愛情やこだわりはごく自然な形で結晶化し、さらにその空気はそこに集う人々のエネルギーとも結びついて強力な連鎖反応を引き起こしました。身体を包み込むひとつの大きなうねり、それはいわば Havin' Fun の集団実践であり、同時に最高のパーティーの証拠でもあったように思います。

 そのとき、僕はあんまりパーティーに足繁く通ったりしない女の子を連れていたのですが、彼女もとても楽しんでいたようでした。僕としては、何よりもそういう点が嬉しかったです。僕自身、DJ 修行中の身ですが、「あんまり知らない人でも楽しめるコアなプレイ」っていうのは、ジャンルに関係なく理想だよなぁ、と思っています。

 つらつらと書いてしまいました。それではまた!

01:web site→the room 01 Original: 2000-Feb-18;

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