岡本公三
[雑誌]
雑誌『PLAYBOY』の7月号を読む。マリリン・モンローの大特集、といふので購入したのだが、後ろの方に、四方田犬彦による岡本公三訪問記が載つてゐて、それが非常に面白かつた。
岡本公三とは、もちろん日本赤軍の戦士で、テルアビブにある(正確にはテルアビブとエルサレムの中間らしい)リッダ空港で銃を乱射して一般乗客を含む26人が死亡、73人が重軽傷といふ事件を引き起こした、あの岡本公三である。彼らレバノンに住む日本赤軍のメンバーが、何故かレバノン政府によつて逮捕され、足立正夫を含む他のメンバーが全て日本に強制送還されたのが5〜6年前。その時に、岡本公三のみは特別に政治亡命が認められ、ベイルートに住み続けてゐる、といふ事までは聞いてゐた。しかし、具体的にどんな感じなのか、といふのは全く分からなかつたので、今回の四方田犬彦による訪問記はとても興味深かつたのだ。
まづ私が、「やはり」と思ひつつも「へー」と思つたのは、日本から救援組織が行つてゐて、交代で彼の世話をしてゐる、といふ事実。また、衛星放送を通して、日本のテレビを毎日見てゐる、といふ事実。そして、本人はすつかり抜け殻のやうになつてしまつてゐる、といふ事実である。これらの事には、様々な感慨を抱いてしまふ。また、特に「や、やはり!」と思つた事は、重信房子について「女の癖にデカい面をして」と言つた事である。そもそも日本赤軍を始めとする日本の新左翼系組織といふのは、男尊女卑の風が強く、そこが最も私の馴染めないところであるのだ。これらに加へて観念的なんだから、たまつたもんぢやない、といふのが正直な所である。でも、さういつた所も含めて興味深くはあるのだけれど。
で、なんと! 出獄した足立正夫が35年振りの新作として、岡本公三を主役にした映画を撮つてゐるといふ。岡本公三役は田口トモロヲ。み、みたい! 若松孝二も、連合赤軍事件の映画化に取り組んでゐるといふ話だし、とても楽しみです。
京都でも、ぜひ公開してほしいものだ。
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