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Text by 小川顕太郎
2006年05月15日(Mon)

キング・オブ・ステージ
音楽

 大阪BIG CATにてライムスターのコンサート。2MC+1DJのみ、といふシンプル且つハーコーなスタイルで2時間以上、全くだれることなくノー・ギミックで突ッ走る。いや、一回だけギミックがあつたか。白ボードを持ち込んでの“第三会議室”スタイルでのスキット。とはいへ、白ボードですから。ほとんどノー・ギミックと言つて良いでせう。正に“キング・オブ・ステージ”の名に恥じない素晴らしいショーであつた。

 まづ曲が良いのはもちろんとして、宇多丸とマミーDの喋り & 煽りがとても良い。普通、音楽のコンサートで途中の喋りが面白過ぎると、なんだか邪道、と感じてしまつたりもするもんだが、ライムスターのステージでは全くそんな事を感じさせず、むしろ王道感さへ漂つてゐたのは、そもそもMCとは“マスター・オブ・セレモニー”の事で、マイクを操つてショーそのものを盛り上げるのが本来の仕事だからだらう。といふ事はやはり、言葉の分からない本場USのヒップホップアクトのショーは十分楽しめてゐないんだらうなァ、と一寸暗くなつたりもするのだが、でも日本にはライムスターがゐるからいいや。と思つたりしたのでした。

 特筆すべきはDJジンの人気の高さ。ジンがマイクを握れば、会場のテンションは確実に何割かあがる。私自身もさう。「DJジン紳士道場!」ワー!!! …やはりこれはDJといふのもそもそもマイクを握つてゐた訳で…ッて、もうこんな説明はいいですか。

 あと、ゲストのロマンクルー。良かつた。「紳士同盟」は名曲だ。ロマンクルーは大阪出身のヒップホップクルーで、現在はアングラにて活躍中だが、これで一気にオーバーグラウンドへと浮上するか、な? なんにせよ、要チェックのグループです。と、いふ訳で、「ジェントルメン!」

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