ウエルカム!
[音楽]
ウノくん来店。ウノくんは関東在住のノーザン・モダンソウルコレクターだが、なんと! 最近はとうとうヒップホップがきた!(かも?)といふではないか。素晴らしい。ウエルカム! と、いふ訳で、今日は散々ヒップホップについて語り合つたのであつた。
ちなみに切ッ掛けのひとつは、私がコモンの最新作『BE』を勧めたこと。むろん、それ以前に何らかの素地があつたからこそ、私の薦めに従つたのだらうが、とにかくこれで「ヒップホップいいかも?」といふ心境になり、その後、友人の車の中で聴いたナズの『イルマティック』で「きたー!」となつたらしい。にしても、『イルマティック』か…。いや、確かにあれは名盤だし、真ッ黒で素晴らしいものだが、いかんせん古いな。現在のヒップホップにくるまでの距離を測ると…なかなか大変だぞ、ウノくん。
「ええ、で、とりあへず次はピート・ロックでも聴いてみやうかと考へてゐるんです」
うむ、ピート・ロックか。私も昔は大好きだつたが、今はどうなのかなァ。数年前に未発表曲集を聴いたら、これがまた良くてビックリした覚えがあるけど。でも、ピート・ロックは大のソウルファンだからね。入りやすいかも。
「こないだも、アフロジュースに来たみたいなんですよ、ピート・ロック。で、*0万円ほど買つて帰つたらしいですよ」
みんなわざわざ買ひに来てゐるなァ、日本までレコード買ひに。それはともかく、ウノくんに作つて貰つたノーザン・モダンソウルのコンピを聴いてゐた時に思つたけど、ウノくんは前から十分にヒップホップを聴く耳は出来てゐたと思ふよ。ヒップホップテイストに通ぢる選曲だと感じた。たとへば、私は知らなかつたけど、このStarQuake “Don't You Know I Love You”とか。
「ああ、それ、凄くレアなんですよ。多分、東京でも持つてゐるの、ボクと**さんの二人ぢやないかなァ。一応、アトランタのグループなんです。」
アトランタか。『U.S.A』だな、イン・ヤン・ツインズの。United State of Atlanta。
「あ、あのクルマに乗つた二人組のジャケのやつですか? あれ、いいんですか?」
もちろん! イン・ヤンはいいよ。前作も傑作だつたけど、今回のもいい。オススメ! …でも、『イルマティック』からは随分と距離があるからなァ、ウノくんがどう思ふか。その前にウエッサイやチカーノも是非聴いてほしいし…などと喋つてゐるうちに瞬く間にウノくんの終電の時間となつてしまつた。
「また、来ます。今日はもう終電なんで…。それに、2時からマンシップのオークションもあるし…」
うーむ、ソウルのコレクションも並行してやり続ける訳だな。それは大変。生活が破壊されないやうに祈つてゐます。
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