マカオ
[旅行]
雑誌「BRUTUS」8月号“噂の旅 2005”を見てゐたら、マカオが載つてゐた。そこに写つてゐるザ・ウェスティン・リゾート・マカオの写真を見てゐる時に、フッと頭に浮かんだ事があつた。実は我々がザ・ウェスティン・リゾート・マカオのプールサイドでダラーと過ごしてゐた時、日本人の一行が取材に来てゐたのだ。雑誌の取材だなー、と別に気にも留めなかつたのだけれど、あれ、BRUTUSだつたんぢやないのかなァ。いや、根拠はないけれど、何となくね。
それはともかく、衝撃的(?)なニュースが飛び込んできた。なんと! とうとうマカオが世界遺産に登録されたといふのだ! 今まで12カ所ほど申請してゐて、決して認められなかつたのに、これら全部をひつくるめて地区としての世界遺産登録だといふ。むむー、ここで、私は鋭く裏の事情を読み解くのであつた。
我々がマカオから帰つてきてから、香港在住のKAORIさんが教へてくれたやうに、今、マカオで一番熱いのは「ザ・サンズ・マカオ」らしいのだ。むろん「BRUTUS」も一押しの大プッシュをしてゐるが、これはマカオ初のアメリカ資本のカジノで、昨年5月に完成して以来、マカオ変貌の牽引役をしてゐるといふ。何と言つても、「ザ・サンズ・マカオ」のおかげで観光客は4割増。約4500人の雇用も作り出し、マカオの失業率を下げたといふのだから凄まじい。またアメリカ式の洗練されたデザインとサービスによつて、これまでのマカオの野暮ッたいイメージを一新したといふ。写真を見ても、とても我々の行つてきたマカオとは思へない。むむむー、行きたい。で、話はここから。この「ザ・サンズ・マカオ」に引き続き、ヒルトンやリーガルなどのホテルグループが、次々とメガリゾートを建設する予定だといふのだ。その他にも大企業による巨大プロジェクトが目白押しで、要はマカオをラスヴェガスを超へる一大歓楽地にし、ガッポガッポと儲けまくらう、といふ魂胆なのである。そのためにも、是非マカオを世界遺産に指定する必要がある。砂漠の中にあるラスヴェガスと違つて、歓楽地+観光を売りにしたいのだ。それで、(圧力をかけて、あるひは元々お仲間か?)世界遺産への指定が決定した、といつた所ではないだらうか。世界遺産なんて、所詮政治的産物だらうしね。
うーむ、また行くか、マカオ。
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