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 Diary 1999・10月15日(FRI.)

タケダくん誕生日御目出度う

 駅を降りて店に向かうと、店の前で京都一アンニュイな写真家イチカワさんに会う。今までオパールにいたという。イチカワさん、何か言うことはないんですか、と問えば、おもむろに袋の中から紙の切れはしのようなものを出して見せてくれる。なんですかこれは? 「これを組み立てるとねえ、地球になるの」ほお、地球に。「ぼくは地球が好きだから」ふむふむ、それで。「スケールの大きい話でしょう」はあ。「じゃあ、また」……ってイチカワさん、これをどうまとめろって言うの!!

 ユアン・マクレガーと仲良くなった男タクヤくんと、悪魔が来たりて笛を吹く男ヤマネくんもその場に立っていた。案の定ヤマネくんは今日も笛を吹いたようで、タケダくんと共に昼食でも食べようと仕事場を出ると、自動車が後輪だけで崖にひっかかってプラプラ揺れていたそうだ。相変わらずだなあヤマネくん。「いや、ケンタロウさん、実はね。今その事をここでタクヤくんに喋っていたら、突然このタクシーとこの車がぶつかったんですよ」と言って、すぐ後ろの 2 台の車を指差した。やっぱホンマモンやん、ヤマネくんって! あんまり近寄らないでおこうかな。「大丈夫ですよ、ぼくの友達であるかぎり。」て事はヤマネくんから友達と思われなくなったら終わりということか。それではこんなにヤマネくんの事をむちゃくちゃに書いている私など一番危ないではないか! でも書いちゃうんだなあ。

 実は本日はヤマネくんの相棒であるタケダくんの誕生日で、タクヤくんとイワキリさんはちゃんとプレゼントを用意していたが、朝からさっきまでずっと一緒に仕事をしていたヤマネくんは誕生日である事すら知らなかったそうだ。ひどいなあヤマネくん、きっとタケダくんは傷ついているよ。「そんなタケダのことなんてどうだっていいじゃないですか! しょうもない事にこだわるのやめときましょうよ!」とヤマネくんは叫んだ。ちなみにこのセリフの「タケダのこと」というのは、もしかしたら「誕生日」だったかもしれないが、記憶が定かでない。ううん、大丈夫かな、これぐらい書いても。もう日記書くのも命懸けです。

 ヤマネくんは今からオパールに行くところという。それでは一緒に行きますか。二人してエレベーターに乗り込んだものの、果たして無事オパールに着けるのか。私は閉まりゆくエレベーターの扉をみながらフト嫌な予感が走るのを覚えた。

小川顕太郎 Original:2000-Oct-16;