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 Diary 2005年5月11日(Wed.)

ジェンガ・狂牛病続報

 ハッシー & YO!ちやん来店。さうか、来ちやつたのね……。では、やりますか。

「え? ジェンガですか! キシシシシ! あ、YO!ちやんとトモコさん! キシシシシ! ボクはベッチさんと! キシシシシシ!!」

 何がそんなにをかしいのか…。とにかく、そんなハッシーは置いておいて、YO!ちやんとトモコの試合は行はれ、結果はトモコの勝ち。YO!ちやん残念でした。

 週刊文春に、宮崎哲弥が毎回あるテーマを決めて、そのテーマについての本を何冊か紹介する、といふコーナーがある。このコーナーの特徴は、選ばれたテーマの中から二つ争点を取りだし、それを縦軸と横軸に配して片方の極を賛成、もう片方の極を反対とした表を示し、各書をその表の中に配置して、それぞれの本の(その選ばれた争点に関する)主張が一目で分かるやうにしてある事だ。で、今週号ではそのテーマに“狂牛病”を選んでゐる。もちろん、宮崎哲弥は狂牛病に関しては「全頭検査維持派」で、各所でその意見を主張してゐる。だから、盟友の福岡伸一著「もう牛を食べても安心か」をイチオシにしてゐるのは当然だらうと軽く納得。が、注目すべきは、中西準子著「環境リスク学」をとりあげてゐる事だ。私は、この「環境リスク学」を読んで(正確には、それを契機として何冊か他の本も読んで、ですが)、宮崎・福岡組の「全頭検査維持派」から「全頭検査廃止派」に鞍替へした口なので、この二人が交差するのは個人的に興奮する出来事なのだ。

 まァ、当然といふべきか、宮崎哲弥の「環境リスク学」に関するコメントは「釈然としない」といふもの。もちろん小さなコラム欄のことであり、文字数にも限界があるので詳しいことは何も書いてゐないのだが、どうも中西準子が本の中で出してゐる安全性に関する計算法に疑問を持つてゐるやうである。さう、読める。が、これまでの宮崎哲弥が各所で展開してゐた主張の中でも、安全性に関する「数字」に関しては、しぶしぶながら「全頭検査廃止派」の人たちと一致してゐたやうに思へるのだけれど。そこら辺が隔靴掻痒。もしこの「数字」が正しいのなら、やはり「全頭検査維持」といふのは無茶な主張だと思ふので、私も、この宮崎哲弥のコメントには、「釈然としない」と言つておきませう。(宮崎哲弥は、20ヶ月未満の牛からもプリオンが検出された事を鬼の首でもとつたみたいに何度も言ひ立てるが、その事が宮崎哲弥の主張の弱さを証拠立ててゐるやうに思ふ。そんな事はあまり問題ではない、といふのは中西準子の本を読んでも分かると思ふのだが)

 なんにせよ、いちど正面からガツンとぶつかつて欲しいものです。

 ちなみに、今月号の「現代」でも、汚れたアメリカの牛肉の輸入を阻止せよ! みたいな記事が載つてをりましたー。

小川顕太郎 Original: 2005-May-15;