Diary 2004・9月7日(Tue.)
台風の日
ゼスト御池の大テレビ画面で、台風情報がやつてゐたので、店に行く前に立ち止まつてしばし眺める。すると近畿地方は今夜頃が最も風が強くなるさうで、「みなさん、なるべく外出は控へて下さい」と連呼してゐた。困るなァ。これぢやァ、お客さん来ないではないか。そして実際、お客さんはほとんど来なかつた。
少ないお客さんに、なるべく快適に過ごして貰ひたい。さう思ひ、流す音楽も考へに考へた。リラックスできて、全身の関節が緩んでそこからジワッと幸福感が沸いて出るやうな音楽。それでゐて、不思議と力も漲つて、いつそ官能的な気分になるやうな音楽。と、いふ事で私が選んだのは、DEVIN THE DUDE 『To Tha X-Treme』 。これは正に先述したやうなアルバムであり、特にアルバム冒頭から 4 曲目あたりまでの展開は完璧で、私は何度聴いても陶然としてしまう。これを流した。とろけるやうな音がスピーカーから流れ出て、幸福感がオパール中に充満し始める。外は嵐。最高だ、と私は聴き入つてゐたのだけれど、しばらくしてお客さんの水を入れにいつた時、「音楽は、ボサノバとか、ないですか?」と言はれてしまつた。破れたり! DEVIN THE DUDE ! ……申し訳ないが、ボサノバはないと断つて、DEVIN THE DUDE をかけ続ける。…ダメなのか。…いや、しかし、そのお客さんは 5 時間以上店にゐたので、別に特に気にはしてゐなかつたやうな気がする。それなら、いいか。
風が強くて看板が倒されたりする。台風に地震、停電に火事騒ぎと、最近騒がしいですねー。
小川顕太郎 Original: 2004-Sep-9;Amazon.co.jp で 関連商品を探す |
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