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 Diary 2004・10月6日(Wed.)

ブライス

 鳥取のマキさん来店。メトロ京都会館鳥肌実を見に来た、と言つてゐたマキさんだが、なんと! 鳥肌実のブライス人形を連れての来店であつた。鳥肌実のブライス人形? …さう、実は、といふか、もちろん、これはマキさんが自分で衣装を作り、日本刀まで持たしてブライスを鳥肌実ギアに変へたものである。欲しがりません勝つまでは、などと白抜きで書かれたブラックスーツを着たブライスが、目の色をパチパチと音をさせて変へる。鳥取のマキさんと言へば、テレタビ好きとして有名であるが、実はブライス好きでもあり、家には 20 体ものブライスがゐるさうだ。「頭が大きくてかさばります」とマキさん。マキさんによれば、テレタビ好きとブライス好きは、かなり重なるさうである。

 トモコが、雑誌「en-taxi」に連載してゐるリリー・フランキーの自伝(?)小説『東京タワー』を読んで、衝撃を受けてゐた。そこには、リリー・フランキーのお母さんが、丙午に生まれるはずであつた子供を堕胎してゐた、と書いてあつたからである。丙午の年に生まれた女の子は男を食ひ殺す、といふ迷信があつて、それで子供を産むことを忌避したのだ。実を言ふと、トモコは丙午の生まれである。トモコによると、実際トモコと同じ歳生まれの子供は少なく、学校でも、上下の学年は 10 クラス近くあるのに、トモコの学年だけ 4 クラスだつたさうだ。「分かつてはゐたものの、やつぱり堕胎された子たちもゐるのね…」と、トモコ。ちなみに、現在でも日本では年間約 33 万人の胎児が堕胎されてゐるやうだ。メチャメチャ多い、と思ふのだが、どうだらうか。

 さういへば、水木しげるも、小さい頃はよく川に流されていく赤ん坊を見たと言つてゐた。避妊・堕胎の技術が高くなかつたので、生まれたばかりの赤ん坊を、桶に入れて川に流したのだ。貧しくてどつちにしろ育てる事ができない、といふ理由があつたのだらうが、厳しい話である。が、現在は避妊の技術も発達してゐるし、昔ほど日本は貧しくない。それなのに、年間 33 万人とは、やはり多すぎると思ふのだが…。子供たちを救へ、ではなく、胎児たちを救へ、だな。K DUB に言つても、ダメかな、これは。

小川顕太郎 Original: 2004-Jan-8;