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 Diary 2004・5月26日(WED.)

会話

 ハッサクさん来店。「この間ハッシーと『ワイルド・アット・ハート』の話をしてゐて、なんだか話がうまく噛み合はないなー、と思つてゐたら、私が頭に浮かべてゐた映画は『ワイアット・アープ』でした。ちやんと聞こへてゐなかつた。」こんなハッサクさんは、むかし自分がつけてゐた映画覚へ書きノートを読み返しても、全く思ひ出せない、観た覚へのない映画がたくさんあつて、悩むさうだ。

 ハッシー来店。といふか今日はカズ 16 との英語教室で、それが終はつた後、いそいそとみんながゐるカウンターにやつて来た。ババさんやフクイくんに対して、喜々として映画の話をする。ハッシーは自分の観た映画に関する感想や気になつた事を書き留めるノートを作つてゐるのだが、それを見せながら、喋る。そこには、絵なんかも描いてあつて、なかなか楽しい。と、さうかうするうちに、話はジョン・ベルーシのことになつた。

「ジョン・ベルーシッて、誰ですか!」とハッシー。

「ベルーシは、サタデーナイトライブに出てゐた米国のコメディアンだよ映画では『アニマルハウス』とか『ブルースブラザース』に出てゐる」

「ああ、あの太つてゐる人ですか!」

「さうさう、あのねー、あのベルーシの太つてゐながら身軽なところがイイんだよ。ダンスの上手いデブ、ッて、素敵ぢやないか」

「それは…リッキーレイクみたいなもんですね?」

「お! さうさう、そんな感じ」

「……こんな会話がしてみたかつたんや。…」

 と、ハッシーはいきなり身を震はせた。なに? なに? どうしたんだ?

「…いつもみんなの話を横で聞いてゐても、サッパリ分からなくて、必死に聞き耳をたてるだけだつたけど、やつと、会話に入れるやうになつてきた…。嬉しい。」

 さ、さうか。でも、あんまりハッシーが黙つて人の話を聞いてゐる所は見た事がないんだけどなァ。

「いや、分からないのにムリヤリ話に首を突ッ込むから、いつもみんなを困らせてゐたんです。」

 なるほど。

 明日はメアリー・J・ブライジのコンサート、だよー!

小川顕太郎 Original: 2004-May-28;