Diary 2004・1月24日(SAT.)
イチモトくんのソウルフル!
ぢやない?
イチモトくん来店。店に入つて来た途端、頭を抱へ唸り出す。
「ううーん、確か、何か凄くソウルフルな話題を持つて乗り込んできたはずなんですが…思ひ出せない…」
まァまァ、また思ひ出した時でいいよ。で、調子はどう?
「えェ…最近は、朝、自転車で出勤する時がつらい! 手が痛くて、痛くて、ちぎれさうで。もう、ひと思ひにちぎれてくれ! とまで思ひますねェ」
手袋はしないの?
「実家に忘れてきてしまつて。…レコードも買はなあかんし、新しい手袋は買へないですね」
「塗るホカロンとかあるみたいだけど、どう?」と、左隣に座つてゐたフクイくんが言ふ。
「そんなん効くんですか? …そんな事よりねェ、大和川は汚い! バイクや豚が流れてますからねェ。毎年、日本一汚い川の栄誉を、関東の方のナントカいふ川と争つてゐますよ」
その大和川に豚が流れてくる、といふ話は聞いたことがある、とフクイくんが相槌を打つ。
「なんか、上流に養豚所があるらしいんですよ、ホンマかどうか知りませんけど、で…」
「あ、イチモトさん、香水はムスクですね」と、突如、右隣に座つてゐたアイちやんが介入。
「え、あ、あァ、さうですよ。シャネルのエゴイストです。別に名前に惹かれた訳ぢやないんですが…とにかくねェ、ボク、ウォーターメロン系の匂ひがダメなんですよ。電車とかでウォーターメロン系の香水つけてゐる奴がゐると、殺意を抱きますもん。ホンマ、かんべんしてくれ、て感じ。やッぱ、匂ひは麝香に限ります。家で焚くお香も、麝香です」
え? イチモトくん、お香なんて焚いてゐるの。
「ええ、ご飯のあとには焚きますねェ。リラクリゼーションですよ。BGM は、もちろんソウルです。ソウル…あァ、思ひ出せない…」
なるほど。
イチモトくんのソウルフル! ぢやない? でした。
小川顕太郎 Original: 2004-Jan-26;