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 Diary 2004・2月20日(FRI.)

酔つて怪我して

 賛交に行くと、アキラ 28000 がゐた。「あ、これは見つかつてしまいました」と言ふが、別にアキラ 28000 を探してゐた訳ではない。石や紙を見にきたさうだ。後ほどオパールで会ふことを約して、私はそのまま篆刻教室へと行つた。

 篆刻教室を終へ、用事を 2、3 済ました後にオパールへと向かつてゐると、道の前方を上着片手に、もう一方の手で携帯電話をうちながらアキラ 28000 が歩いてゐた。後ろから肩を叩くと、「うわ!とんでもない所を見られてしもうた! 恥ずかしいー!」と声を裏返す。何が何やら、こちらはさつぱり分からないが、どうやら相当きこしめしてゐるらしい。あの後ひとりで居酒屋に行き、5 合も飲んださうだ。が、顔には別に酔ひは出てゐないし、間違つて隣のビルに入らうとした以外は、一見普通に見える。一緒にオパールに行き、私はカウンターの中へ、アキラ 28000 はカウンター席へと腰を掛けたのだが、そのまま撃沈した。終電の時間まで、時々寝言を挟みながら、寝続けるアキラ 28000 であつた。

 オイシン来店。首に大きなガーゼをあててゐる。工場で怪我をしたのだ。オイシンは先日も顔に怪我をしたばかり。慣れてきた頃が一番危ないと『徒然草』にもあるよなー、と私が月並みな茶々をいれると、「いや、別に慣れてきたからッて気を抜いてゐる訳ではないんですよ。ただ、早く仕事をしたいもんで、どうしても手順を省略してしまうんですよねー。いちいち機械の窓を開け閉めして操作するのは鬱陶しい」。だから、それを、慣れてきた頃の気のゆるみ、と言ふんだよ。あやまちは安き所に成りて必ず仕る事に候。オイシンの働いてゐる工場では、指のない人やビッコの人がゐるやうなので、さうならないやう十分に気をつけて下さい。

 ヤマネくん来店。「いやー、今日も飲んだ飲んだ」と赤い目をしてカプチーノを啜つてゐると、客席にゐた若者たちが「先生、先生」と言ひながら寄つてくる。ヤマネくんはアルバイトで専門学校の先生もやつてをり、そこの生徒さんたちであつた、といふ訳だ。

 カズ 16 来店。先生と言へば、カズ 16 もハシモトくんの英語の先生をやるかもしれない。まだ本決まりではないが、もしやるとするなら報酬などさういふ事をキチンときめないと。「えー、ぢやあ、オパールでの飲食代をもつてもらふといふ事でいいです」。さうか、ぢやあ、ロマネ・コンティとかいれるから、それをボトルで 2 、3 本づつ注文してよ。

 アキラ 28000 から、無事に家に帰り着いたといふ電話がありました。

小川顕太郎 Original: 2004-Feb-22;