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 Diary 2004・8月5日(Thu.)

京都のウエッサイ

 先日ジュリさんが来店した折り、ジュリさんは我が家の近所である大宮に引つ越して来てゐるのだが、「大宮はいちおう中京区やけど、実際は市内と違ふで。そんな風には思はれてへん」と言つてゐたのでビックリした。確かに京都の中には、地域によつて厳然としたヒエラルキーがあるやうだし、以前、壬生(中京区)に住むショウヘイくんが、伏見に住むヤマネくんを「京都人ぢやない」と切り捨て、対してヤマネくんも、「伏見の方が京都より偉い」と、伏見ナショナリズムを丸出しにしながらも、自らは中京区生まれである事をさりげなく誇示、中京区と上京区あたりのみが京都である、といふ認識では二人は一致してゐたやうに思ふのだが、その中京区である大宮まで、実は市内と思はれてゐないとは…。「まー、市内は市内やけど、堀川より西は市内の中でも『西部』といつた感じで、鄙び感があるねん」とジュリさん。なるほど、つまり我々は「京都のウエッサイ」といふ事だな。ウエッサイ・ヒップホップのファンの私としては、それはそれでイイか。ウエッサアーイ!

 で、京都のウエッサイの中でのオススメの店をジュリさんに聞いてみると、「大宮三条会の中の焼肉屋『弘』、あそこはおいしいでー!」との事だつたので、本日早速行つてみる事にした。

 ところが! 18 時に行つたのだが、すでに予約で満席、2 時間待ちと言はれてしまつた。うーむ、平日だと言ふのにこの盛況。凄い。仕方がないので、他に店を探すことにした。

 前から気になつてゐた、湯葉屋の「静家」に、行つてみることにする。ここは美山に本店のある湯葉専門店で、カウンターだけの小さい店である。我々以外の客は、横浜から京都観光にやつてきた母娘の一組のみ。ほぼ 100 %観光客向けの店で、なかなかおいしく、その場で豆腐を作つて食べたりと趣向も凝らしてあるのだが、お値段も立派なものであつた。そして、デザートとともに、お土産品リストが手渡される、といふ次第。なるほど。ま、かういふ機会ぢやないと、なかなか行きませんね。

 これからは、心おきなくウエッサイサインを出すことにしよう。ウエッサアーイ!

小川顕太郎 Original: 2004-Aug-7;