ワイルド・スピード X2
美松劇場に映画『ワイルド・スピード X2』を観にいく。実はこの映画、ババさんから「やめておいた方がいいと思ひますよ。いや、強ひては止めませんが」と警告されてゐた映画なのであつた。なるほど、さぞかし下らない映画なのであらう。しかし、この映画の監督はジョン・シングルトン、主演(のうち一人)は R & B シンガーのタイリース、さらにラッパーのリュダクリスまで出てゐるとなつては、ブラックミュージック・ムービーファンとしては、観ない訳にはいかない。意を決して観に行つたのであつた。で、結果から言ふと、なかなか楽しめた。もちろん、ストーリーは下らないし、面白くもなんともないのだが、それは分かつてゐたこと。そんなことより、みんなのファッションや風俗が楽しめたのだ。タイリース、リュダクリスが格好良いのは勿論のこと、トレーニングデイでデンゼルの愛人役をやつてゐたエヴァ・メンデスがセクシーでいい感ぢだし、なにより意外なことに、デヴォン青木がもの凄く格好良かったのだ! ファッション誌などで見た時は、なんか変な顔の女の子だなあ、と思つてゐたのだが、どうしてどうして、ブッ飛びのカッコヨサだ。カール・ラガーフィールドが大いに気に入つてゐるといふのもむべなるかな、私もいっぺんにファンになりました。彼女の次の出演作『D.E.B.S』もとても楽しみです。
大量に出てくる改造日本車や、マイアミの風景、人々のファッション、ライフスタイル、なども素晴らしく、これほどビジュアル的に良いものを揃へたのだから、もうちよつとお話がなんとかならなかつたのか? と惜しい気持ちになる。でも、まあ、ヒップホップファンなら楽しめると思ひます。アクション・シーンも、それなりにいいですよ。
それにしてもジョン・シングルトン、当たりはずれがあるなあ。
小川顕太郎 Original:2003-Sep-5;- 関連記事
- レヴュー:2003・9月4日
「ワイルド・スピード X2」(BABA)