Diary 2003・7月16日(WED.)
皇太子さま
お生まれなつた
例年の通りだが、宵山のオパールは暇である。四条に出てゐる夜店にみな吸引されて、三条までは人が上がつて来ないのだらうか。普段より暇である。そこで、先日ワダくんがベッチのために古本屋で買つてきた、今上天皇陛下と皇后陛下の御結婚二〇周年時の記念写真集を、手にとつて眺める。素晴らしい。皇后陛下は言はずもがな、皇太子殿下の若い頃の写真がどれも素晴らしい。森茉莉が絶賛したのもむべなるかな、気品と聡明さに満ちておられる。それが、学習院を御卒業される頃から、その、ちよつと、難しくなる。無論、今でも気品と聡明さには満ちておられるのだが、…その、ちと難しい、やうな…。これも、時代のせゐか? 難しい問題である。
ところで、この本には、今上天皇がお生まれになつた時に作られた歌が載つてゐる。『皇太子さま お生まれなつた』北原白秋作詞・中山晋平作曲。この歌詞がまた良い。「日の出だ 日の出に 鳴った 鳴った ポーオ ポー、サイレン サイレン……」といふのだが、この「ポーオ ポー」といふ所がどのやうな節回しなのか、気になつて仕方がない。なんとかして、この歌を聴くことは出来ないであらうか。
23 時を廻つた頃に、タカハシくん来店。続いてマツイさん & ハシモトくん & フレンズ、オイシン、ヤマダくん、アキラ 28 、と次々と来店して、さらに他にも団体のお客さんたちが何組か。いきなり忙しくなる。ヤマダくんに「いいですねえ、流行つてゐて。うちは暇でしたよ」と言はれる。いや、だから…。
天皇陛下 お喜び
皆々かしは手 うれしいな 母さん
皇太子さま お生まれなつた
小川顕太郎 Original:2003-Jul-17;