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 Diary 2003・12月15日(MON.)

階段

 昨日観た映画『座頭市兇状旅』で、憧れの女人おたねさんが誘拐された、と聞いて驚いた市が、凄い勢いで階段を駆け下りて外に飛び出す、といふシーンがあつた。私はこのシーンを観て、勝新凄い! とビックリしてしまつた。だつて、目を瞑つたまま階段を駆け下りるんですよ。そんなの絶対に出来ない。実は、私は目を開けたままでも、階段を駆け下りるのは苦手なのであつた。どうもうまく駆け下りられなくてね。

 人間といふのは、階段を上るより下りる方が難しいらしく、老人や身障者の人たちも、階段を上るより下りる方が大変なのださうだ。転げ落ちる危険性も、下りてゐる時の方がずつと高いらしい。だから、よく上りのエスカレーターだけが設置してある所があるけれど、あれは健常者のことしか考へてゐないトンデモナイしろもの、といふ事になる。むしろ、下りのエスカレーターをこそ設置すべきなのだ。とはまァ、よく言はれる所です。

 それはともかく、やはり階段を駆け下りる、といふのは凄いことで、ティナ・ターナーが、来日時のコンサートで、もの凄いヒールを履いたまま特設の階段を駆け下りてきて登場したのは、いまだに語りぐさになつてゐるやうだ。考へるだけで、眩暈がする。

 私の印象に残つてゐるのは、ノガミくんの撮つたフィルムで、ノガミくんとジュリさんがどこやらの階段をタタタタタ…と、軽快に下り続ける様を写したもの。個人的な感慨かもしれないが、あれはいいシーンだなァ、と思ひました。あれ? この話、以前に書いたかな。

 本日はとても暇でした。

小川顕太郎 Original:2003-Dec-16;