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 Diary 2002・10月10日(THU.)

ポンテベッキオ

 トモコが「たまには、おいしいものを食べに行きたい!」と言うので、ちょうど私もトモコも誕生日を迎えたばかりという事もあり、年に 1 度のお祝いの意味もこめて、ちょっとばかし奮発してみることにした。ここで断っておきたいのだが、私は普段からトモコを「おいしいものを食べに」連れて行っているつもりである。が、トモコの基準はなかなか厳しく、どうも気に入らないようなのだ。京都では、あの有名店もこの有名店も食べに行ったが、どうもダメ。確かに、私も「これはちょっと…」と思うことが多かったのは事実である。私とトモコには、京都の味は合わないのだろうか? そこで大阪まで出掛けることにした。大阪天満橋にあるイタリア料理屋「ポンテベッキオ」。本場イタリアにも名が知れている有名店だが、さて、結果はいかに。

「おいしい! これよ! これが私の求めていた味よ!!」

 おお! そ、そうですか。いやー、良かった良かった。わざわざ天満橋まで来た甲斐があった。そういえばトモコはシンプルな味付けの料理が好きなのであった。簡単に言えば、ゴテゴテと色んな調味料を使わない、という事だ。「おいしい塩と極上のオリーブオイルだけで調理されたイタリア料理が私の理想」と、普段からトモコは言っているが、ここ「ポンテベッキオ」は正にそういった料理を出す。シェフの名前が「山根さん」というのも良い。オパール的には「ヤマネ」はきているからだ。個人的には鳩を食べる事ができて嬉しかった。前から食べたかったのだ、鳩。絶妙に旨かった。他で食べてもここまでおいしいのかどうかは分かりませんが。

 さすがグランメゾン。と大満足で食事を終えたのだが、もちろん値段もそれなりにする。二人で 35920 円。うーん。

「あー、おいしかったー! ここなら合格よ。京阪電車で京都からまっすぐ来られるみたいだし、これから何かと使えるわね。」

 うーん、いや、うーん…。

小川顕太郎 Original:2002-Oct-12;